いつまでも湯に入っていたい。そう思わせてくれる静けさに包まれた山間の温泉地。
目の前に広がる津軽海峡、そして硫黄泉の湯と鄙びた温泉街の風景が心に沁みていく。
携帯の電波も届かない青荷温泉や湯治場風情の残る温湯温泉などが心を癒してくれる。
ふわりと湯の花が舞う嶽温泉。岩木山の麓に湧く霊泉は美肌の湯として女性に人気。
「何にも効かない」と津軽の殿様が言いふらしたほどの名湯。7つの泉質、どこから巡ろうか。
誰も彼もがおしゃべりしながら湯に浸かる。そんな湯治場風情を今に伝える千人風呂へ。
目線の先には一面の日本海に沈み行く太陽。この景色に心奪われ、つい長湯なんてのも悪くない。
露天風呂に浸かる。日本海をバックに目の前を走り去る五能線。そんな非日常を体感。
亜炭層を通って湧き出るモール泉の真っ黒な湯の中で、地球の持つ力の偉大さを感じる。
紀行作家が終の棲家とした雪景色にたたずむ一軒宿で、お気に入りの作品を読みふける。
露天に浸かり、地物満載の膳を味わい、暗くなれば布団に入る。そんな生活が心を満たすだろう。