和食料理長の武藤です。

自家製の“からすみ”を作りましたので、ご紹介します。

まずは生臭くならないよう、血管に針打ちをして血を抜きます。
これがまた目が疲れて時間がかかります。

針打ちしたボラの卵を氷水に入れて、血を抜いた状態が上の写真です。

完全に血が抜けたら、今度は荒塩で塩漬けします。
卵の大小があったので小さい方は2日間、大きい方は3日間漬けました。

塩漬けが終わったら、次は、酒に漬けて丁度いい感じになるまで塩抜きします。
いつもなら、日本酒か焼酎に漬けるのですが、元々、中国料理の料理長だった総支配人から「”老酒”に半分漬けてみなさい。」とのアドバイス頂き、今回は半分を老酒漬けにしてみました。

3日間位漬けこんで今度は余分な水分を抜くための干しに入ります。
本来ならば天日干しするのですが、雨の日が多く、また、安全衛生も考慮して（埃やごみなどが付く為）今回は扇風機を当てながら陰干しにしました。

カビが生えないよう酒を塗りながら、5日〜1週間（大小があるため）干します。

こんな感じに干しあがりました。

老酒で干した“からすみ”を試食してみたところ、日本酒で干したものとは全く違う風味で、独特の旨味があり、大変、美味でした。

この“からすみ”は真空パックして、いったん冷凍保存し、正月料理に出そうと思っています。