じゃらん大人のちょっと贅沢な旅 2020-2021冬
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温泉面を掘れば、湯が湧き出るといわれるほど、数多くの源泉がある渋温泉。宿の湯から共同浴場の湯に至るまで、源泉が惜しげもなく掛け流される湯の街へ、九(苦)労を流すとされる外湯めぐりに訪れた。ここは清々しく朝湯と洒落込もうと、宿で借りた外湯めぐりの鍵と手ぬぐいをひっかけ、ノスタルジックな石畳の通りへ。湯けむり漂う街に、大正~昭和初期に建てられた宿が並び、増築と改築を繰り返した複雑な木造建築が美しい。ガラガラと引き戸を開けた一番湯で、まだ眠りから覚め切らない体を、さえざえと熱いお湯に浸す。実は渋温泉、わずか数百メートルの通りに、温泉饅頭をはじめ、昭和香るスイーツの店がいくつも点在する甘味天国。ふらりと立ち寄った店先で口にした饅頭の、体に染み入る甘みに笑みが浮かぶ。次は何を食べようかとまさに苦を流す心もちで、二番湯へ。次のスイーツも楽しみだ。地 源泉や泉質がそれぞれ異なる9つの共同浴場を、渋温泉の宿泊者に無料開放。宿で外湯めぐり専用の鍵を借り、一番湯から九番湯まで巡れる。厄除けや不老長寿のご利益があると伝えられる。V0269-33-2921(渋温泉旅館組合) a下高井郡山ノ内町大字平穏 M宿泊者は6時~22時 d不定 ※宿泊者以外は大湯(入浴料500円)のみ、10時~18時に利用できる渋温泉 九きゅう湯とうめぐり九(苦)労を流す九湯めぐりは、厄除け巡浴外湯めぐりとも呼ばれる。写真は唯一宿泊者以外も利用できる九番湯・渋大湯祈願手ぬぐい350円は各宿・土産店で販売。ひと湯立ち寄るごとに押印しながら湯めぐりできる右/渋大湯の内湯。どの湯も早朝が空いているのでおすすめ 左/歴史を感じる湯屋の佇まいも外湯めぐりの醍醐味苦くを流してほっとひと息。どこか懐かしい温泉街で外湯×あまいもの。Shibu-Onsen

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