じゃらん酒旅ムック2024
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温泉地で極上の湯に浸かる、至福のひととき。さらに旨い酒とつまみがある店に出合えれば言うことはない。湯のまちでぶらり散策し、暖簾をくぐる、ほろ酔い温泉街放浪へ、いざ。まずは酒どころ山形の日本酒を飲み比べ。今宵、湯のまちで美酒に酔いしれる山形県するパネルや酒器を展示日本酒の作り方を説明するコーナーもある出迎えてくれたのは、濃密な湯の気配だった。終点のバスターミナルで下車すると、すでに硫黄の香りが漂っていた。メインストリートの高湯通りを歩き始めれば、その香りはさらに濃さを増し、自ずと気分も高揚していく。蔵王温泉は、国内屈指の強酸性硫黄泉。この芳香とは言い難い香りに風情を感じ、わくわくした気分になれるのは、もしかしたら温泉大国に生まれた人の特権かもしれない。高湯通りを散策したあと、「山形酒のミュージアム」を目指す。手には、そこで利用できる日本酒一杯無料試飲券を握りしめている。バスターミナルで配布していたのだ。いかんせん、呑んべえはタダ酒に弱い。館内に入ると、壁にずらりと並ぶ日本酒の瓶が目に飛び込んできた。山形は酒どころで、県内に約50の酒蔵がある。 「ここには全蔵の酒が揃っています」と代表の橋本正弘さん。 「おすすめは、雪女神という山形の酒米で醸したお酒。フルーティーで女性にも好評です」とも。試飲は単品300円~だけでなく、「酒米」「季節限定」などテーマ別飲み比べセットも用意されていた。無料の一杯なんて、準備運動のようなものだった。 「飲み比べを楽しみ、気に入っ 山形酒のミュージアム☎023-694-9052 a山形県山形市蔵王温泉川原951 c11時~17時 d不定 e入館無料 b蔵王温泉バスターミナルより徒歩6分アイテム数が多すぎて迷うこと必至。でも、迷うのもまた楽しい日本酒の試飲と購入ができる施設。モダンな角打ちのような雰囲気純米大吟醸を3種飲み比べできるプレミアムコース1500円    構成・取材・文/小久保敦郎撮影/川島啓司、久保田敦、鈴木トヲル(soulnote)デザイン/石澤愛

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