鉄鍋で焼いたラム肉を山形産赤ワインとともに。名物はジンギスカン。湯けむり立ち上る温泉街は硫黄の香りに包まれていた。たお酒を購入していく方は多いですね」と橋本さんは笑う。蔵王温泉に来たら、食べたいものがあった。名物のジンギスカンだ。約50年前に創業した「ろばた」へ。素材にこだわり、手切りの生ラム肉を使用する。まずはジンギスカン定食に付く小鉢をつまみに日本酒を傾ける。でも、なぜジンギスカンが蔵王温泉の名物なのだろう。 「昔は綿羊の飼育が盛んで、焼き肉としても食べられていたみたい。さらに、独特な形のジンギスカン鍋を開発したのがこの辺りという説があるようですね」と女将の志田秀子さん。熱したジンギスカン鍋のてっぺんに、脂の塊を置く。溶け出したら鍋肌に塗り、肉と野菜をのせていく。ラム肉のお供は、山形産の赤ワインだ。肉はしっかりと厚みを残した切り方なのに、噛めばサクッと歯が入る柔らかさ。溢れる肉汁と赤ワインの相性のよさもさることながら、どろりと濃厚なタレがまた旨い。 「手作りで、熟成させてから出してます。若い子は、よくご飯にタレをかけて食べてるわね」さもありなん、と頷きながら赤ワインのボトルに手を伸ばす。どうやら残量は十分、ならば肉のおかわりでも頼もうか。 ろばた☎023-694-9565 a山形県山形市蔵王温泉川原42-5 c11時~LO14時30分、17時~LO20時30分 d木 b蔵王温泉バスターミナルより徒歩5分外湯ならココ川原湯共同浴場 開湯は1900年前とされる歴史ある湯で、3つの共同浴場は伝統を感じさせる昔ながらの造り。冬のスキー&樹氷、グリーンシーズンの絶景テラスなど四季を通じて楽しめるリゾートだ。ACCESSbJR山形駅より蔵王温泉バスターミナルまでバスで45分 c東北中央道山形上山ICより20分❷❶❹❸ ❶ジンギスカンはキャベツや玉ねぎなど野菜もたっぷり。玉こんにゃく入りなのが山形らしい ❷月山高原の甘いとうもろこしを使ったコーンバター550円 ❸酸味があるりんごや玉ねぎ、青森産にんにくなど厳選素材で作るタレは1年以上寝かせてから使う ❹ラム肉の追加は200g 1540円。地元産月山ワイン「豊穣神話」赤720mL 3190円 浴槽の底はすのこ状。その隙間から温泉が湧き出してくる。蔵王の共同浴場では唯一の足元湧出で、生まれたての湯を堪能できる。☎023-694-9328(蔵王温泉観光協会) a山形県山形市蔵王温泉 c6時~22時 dなし e大人200円 b蔵王温泉バスターミナルより徒歩5分「ラム肉が初めての人にも喜んでもらってます」と志田さん食堂として創業、今はジンギスカン専門店に。宿泊もできるジンギスカン定食2310円は小鉢3品とご飯、味噌汁付き。日本酒1合550円~
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