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2017.01.01

湧水量から色湯、ぬる湯まで…温泉大国ニッポンの東西温泉○○くらべ♪

<西>有馬温泉【兵庫県神戸市】

日本三古湯のひとつ、太閤秀吉にも愛された「金泉」。

有馬温泉

黄金温泉の湯力1:泉質・効能
海水よりもはるかに塩分濃度の高い塩化物強塩温泉で、保湿や殺菌の効果が抜群。さらに「天然の保湿成分」といわれるメタケイ酸も豊富に含まれている。入浴の効能は関節痛、冷え性、リウマチ性疾患、慢性湿疹など。(写真協力/兵衛向陽閣)

有馬温泉 飲泉所

黄金温泉の湯力2:飲泉所
町内には飲泉所が2カ所あり、金泉が飲めるのは外湯「金の湯」に併設された「太閤の飲泉所」。鉄と塩味が混ざった微炭酸の湯は複雑な味わいだ。塩分制限が必要な人は飲み過ぎに注意を。

源泉

黄金温泉の湯力3:源泉
鉄イオンを多く含む金泉の源泉は5カ所ある。代表的なのが、「有馬天神社」境内に湧く「天神泉源」だ。98℃の湯がたぎる給湯装置から立ち昇る湯煙を背景に、記念撮影する人も多い。

有馬温泉

有馬温泉 立ち寄り

黄金温泉の湯力4:立ち寄り入浴
無料の足湯と飲泉所を併設した公共の外湯「金の湯」を筆頭に、立ち寄り入浴ができる施設は12軒。金泉と銀泉を湯巡りできる施設もあり、有馬の名湯を日帰りでも十分に堪能できる。

濃厚な塩分と鉄分で温め、保湿する美人の湯。

源泉の発見は遠く神話の時代と伝わるほどに古い歴史を持ち、豊臣秀吉と北政所もたびたび湯治に訪れたという有馬温泉。ここに湧く湯は、環境省が療養泉として指定する9つの主成分のうち、7つもの成分を含んでおり、世界的にも希少な混合泉だ。泉質は3種あり、赤褐色の塩化物泉は「金泉」、無色透明の二酸化炭素泉と放射能泉は「銀泉」と呼ばれる。特に鉄分をたっぷりと含んだ「金泉」が、有馬を代表する湯として有名だ。

赤茶の「金泉」に身を浸せば、まったりとマイルドな肌あたりに心身が解き放たれる心地。塩分濃厚で殺菌力の高い湯は、保温・保湿に優れ、美人の湯としても誉れ高い。入浴で肌を整えたら、飲泉で鉄分チャージを。体の内と外からしっかりと名湯の恵みを享受したい。

■有馬(ありま)温泉
[TEL]078-904-0708(有馬温泉観光総合案内所)
[住所]兵庫県神戸市北区有馬町
[アクセス]【電車】神戸電鉄有馬線有馬温泉駅より徒歩すぐ 【車】中国道西宮北ICより10分
主な泉質/含鉄-ナトリウム-塩化物強塩温泉、ほか
鉄イオン含有量/1リットルあたり102.0mg
宿泊施設/全31軒。リーズナブルなホテルから料亭旅館まで、名泉を生かした宿が幅広く揃う。
「有馬温泉」の詳細はこちら

6.東西「泡付き湯」くらべ

シュワシュワの肌あたりが心地よい。

炭酸効果で血行が促進され、体がポカポカに温まる泡付き湯。気泡がプチプチ肌で弾ける感覚が爽快です。たくさんの泡がつくのは湯が新鮮なことの証し。生まれたての湯をこちらでぜひ。

<東>白骨温泉 泡の湯旅館【長野県松本市】

きめ細やかな気泡が体中を包み込む。

泡の湯旅館
露天風呂付きの男女別内風呂には、源泉がそのまま注ぐぬる湯と、加温したあつ湯の浴槽が並ぶ
泡の湯旅館
毎分1730リットルの湧出量を誇る自家源泉の湯が、惜しみなく注がれる混浴の大野天風呂
泡の湯旅館
広々とした新館、情緒ある本館など、客室タイプは多彩に揃う
泡の湯旅館
標高1400mの山あいにある信州の秘湯。四季折々の自然の景色が美しい

泡付き抜群の内風呂とにごり湯の大野天を湯巡り。

古来より「3日入れば3年風邪をひかない」といわれる白骨温泉の湯を、贅沢に味わい尽くせる老舗旅館。乳白色の湯をたっぷりと湛えた大野天風呂が有名だが、温泉通に愛されているのは、無色透明の湯が満ちる内風呂のぬる湯浴槽だ。白くにごる前の新鮮な湯が浴槽の中から注がれており、生まれたての湯に包まれる心地よさは格別。じっと浸かっていると体中にきめ細やかな泡が纏わりつき、触れればシュワシュワ~ッと爽快。まさにこの湯が、宿名の由来になったのだという。

外湯を含め9つの浴槽へ注がれる湯量豊富な自家源泉は、37℃とぬるめ。そのため前出の内風呂以外は熱交換器で加温され、空気に触れることで名物のにごり湯が誕生する。内風呂に野天と各風呂を巡って、変化する湯の表情を愉しみたい。

■白骨(しらほね)温泉 泡の湯旅館
[TEL]0263-93-2101
[住所]長野県松本市安曇4181
[料金]1泊2食1万5120円~
[アクセス]【電車】JR松本駅より白骨温泉直通バスで2時間、泡の湯前より徒歩すぐ 【車】長野道松本ICより1時間  
日帰り入浴/可(本館820円、外湯620円)
泉質/含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉
泉温/源泉37.0℃
pH/6.5
炭酸濃度/1kgあたり約403.1mg
「白骨温泉 泡の湯旅館」の詳細はこちら

<西>妙見温泉 妙見石原荘【鹿児島県霧島市】

湯船の底から湧く極上の湯と炭酸泡。

妙見石原荘
すぐ目の前を天降川が流れる露天風呂「椋の木」。昼は男性専用、夕方から夜は混浴になる

妙見石原荘

妙見石原荘
渓流に張り出すような貸切露天「睦実の湯」。夜は浴槽の中からのライトアップで、炭酸成分が目に見えて愉しめる
妙見石原荘
せせらぎの音と檜の香りに癒やされる、露天風呂「七実の湯」。浴槽は全て、掛け流しの温泉が1時間でちょうど1ターンするサイズに設計されている
妙見石原荘
鹿児島周辺の旬の食材を使った懐石料理をこだわりの器で提供
妙見石原荘
源泉100%掛け流しの露天風呂付き客室「石蔵」をはじめ、趣の異なる個性的な客室が全15室

炭酸泡の弾ける新鮮湯を天降川の絶景と共に。

約1万平方メートルの広大な敷地に、7つの自家源泉を抱く湯宿。二酸化炭素を豊富に含んだこちらの温泉は、血液循環を活発にする温まりの湯として知られる。貴重な炭酸成分を逃さぬように、宿はフレッシュな湯を浴槽へ届ける努力を怠らない。源泉を適温へ下げる過程では、空気に触れず水を1滴も加えることなく温度コントロールができる特別な熱交換器を使用。5カ所ある風呂は全て、源泉のすぐそばに造られている。

中でも圧巻は、天降川に臨む露天風呂「椋の木」。浴槽の底から温泉が湧き出し、炭酸の泡が立ち上る様子が見られるのだ。鮮度抜群の湯に身を委ね、自然との一体感にまどろむ時間は至福の一言。ほどなく全身が泡に包まれ、体の芯までホカホカに。この極上湯、美肌成分の重層も豊かというから申し分ない。

■妙見(みょうけん)温泉 妙見石原荘(みょうけんいしはらそう)
[TEL]0995-77-2111
[住所]鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4376
[料金]1泊2食2万3910円~
[アクセス]【電車】JR隼人駅より妙見路線バス妙見温泉行き18分、石原荘前より徒歩すぐ 【車】九州道溝辺鹿児島空港ICより15分 
日帰り入浴/可(1200円)
泉質/ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉
泉温/源泉55℃
pH/6.3
炭酸濃度/1kgあたり約600mg
「妙見温泉 妙見石原荘」の詳細はこちら

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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