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2017.03.06

まるで鏡のような絶景!有名絵画のモチーフ「御射鹿池」って?【長野】

長野県茅野市に位置する御射鹿池(みしゃかいけ)は、日本画の巨匠・東山魁夷(ひがしやま かいい)が描いた絵画のモチーフとしても知られています。
絵画の中の美しさかと思いきや、実はこの風景、現実に存在しているんです。

幻想的な美しさをたたえた御射鹿池はテレビCMにもなり、2010年(平成22年)には農林水産省の「ため池百選」にも選出されました。

年間を通して多くの観光客やカメラマンが、四季折々の御射鹿池の美しい景色を求めて訪れる場所です。今回は絵画のような世界を体験できる御射鹿池についてご案内いたします。

奥蓼科温泉郷へと向かう途中の森の中に

御射鹿池
見る時間や季節によってその美しさを変化させる御射鹿池

御射鹿池は、奥蓼科温泉郷へと向かう「湯みち街道」沿いの森の中にある農業用のため池です。池はそれほど大きくありませんが、常に観光客やカメラマンで賑わっているのでわかりやすい場所です。池の脇には20台分ほどの駐車スペースがあります。

御射鹿池のある地域は標高1,100mを越える場所にあり、かつては冷害によって3年に1度お米が収穫できれば良いといわれました。

さらにこの地域は温泉地のため、水源となる渋川の水も農業には向かない強酸性の水質でした。御射鹿池はこの酸性の水を希釈し温めることを目的として、昭和8年に作られました。

完成してからはお米の収穫量も大きく上がり、地域の農業が大きく発展しました。御射鹿池は美しいだけでなく、実用的にも活躍しているのです。

御射鹿池
合わせ鏡のような風景が広がります

幻想的という言葉が本当にぴったりな御射鹿池ですが、美しさの秘密は長年人々を悩ませてきた強酸性の水質にありました。

御射鹿池の湖水はpH4前後の強酸性のため、魚などの生物が生息できません。そのため水の透明度も高く、湖底には酸性を好むチャツボミ苔が繁茂しているため、光り輝くような湖面に周りの樹木が映り込み、鏡のように見えるのだそうです。

もともとは神様の狩猟場

御射鹿池
金色に色づいた木々が映り込む秋もオススメ

御射鹿池という名前の由来ですが、かつてこの周辺の地域は神様の狩猟場とされる神聖な土地とされていました。

諏訪大社上社で行われていた御頭祭で、神様に奉げる牝鹿を射る神事(御射山御狩神事)があったと伝わっていて、ここから御射鹿池という名前になったのだということです。
名前の由来通り、神様がいらっしゃっても不思議ではない神秘的な雰囲気をたたえています。

四季折々に楽しめる上下対象の不思議な景色

春には芽吹いたばかりの木々の若葉を、夏には目にしみるような新緑を、秋には湖面に映り込む色彩豊かな紅葉を、冬には雪に白く覆われた風景と、季節によって様々な御射鹿池の姿を見ることができます。

御射鹿池の周りには景観保全と転落事故防止の安全処置として立ち入り禁止になっている場所があるので池は一周できませんのでご注意を。

御射鹿池
どの季節も素晴らしい景色が楽しめます

水鏡のように映り込んだ景色を見るなら、湖面が静かな朝の時間帯がおすすめです。風が吹いてしまうと水面に波紋が出来て鏡のように映り込む風景が見れなくなってしまうので、風の無い晴れた日に訪れるのがおすすめです。

まとめ

御射鹿池の合わせ鏡のような景色を求めて多くの観光客や写真愛好家の方この地を訪れています。
絵画のような絶景を見に、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。

■御射鹿池
[TEL]0266-72-2637(茅野市観光案内所)
[住所]長野県茅野市豊平奥蓼科
[アクセス]【電車】JR中央線茅野駅からバス奥蓼科渋の湯線行き、明治温泉入口下車、徒歩3分
「御射鹿池」の詳細はこちら

※この記事は2017年3月時点での情報です

フォークラス編集部  フォークラス編集部

美容やビジネスまで幅広いウェブメディアの記事制作をしているコンテンツ制作会社。 ウェブ制作も行っている。インタビューや取材記事など制作が得意。

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