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「緑のモフモフ」がキュート★古墳にコーフンする女子が急増【関東】

2015.04.29

今、全国の古墳をめぐる女子「古墳ガール」が増えているってご存じですか?
古代史ミステリーだけでなく、さまざまな古墳の形を愛し、グッズ探しを楽しむ人たちが作った「古墳にコーフン協会」の会長「まりこふん」さんもそのひとり。

「古墳をゆるく楽しく愛でる」彼女がオススメする、見て、触って、体感できる古墳を知れば、あなたも古墳の魅力に目覚めるかも!?

古墳を実際に巡って、丸かったり(円墳)、鍵穴型(前方後円墳)だったり、ホタテ貝のような形(帆立貝形古墳)だったりするラブリーな形を愛でるもよし。1500年ほど前の人々の息づかいや、意外にポップな感性に触れれば、楽しい旅になること間違いなし!

記事配信:じゃらんニュース

古墳界のテーマパーク「埼玉(さきたま)古墳群」は見所満載!

「埼玉(さきたま)古墳群」
写真提供/さきたま史跡の博物館

まずはまりこふんさんイチオシの埼玉県行田市にある「埼玉(さきたま)古墳群」へ。
ここは古墳初心者にオススメのテーマパーク的な古墳群。

5世紀後半から7世紀初め頃までに作られた9基の古墳と古墳跡が群集し、公園として整備されているほか、「さきたま史跡の博物館」が併設されています。古墳に登れたり、古墳の中に入れたり、まが玉や埴輪づくりなどアトラクションがたくさん。

小説・映画「のぼうの城」に登場する忍城近くにあり、古墳群のひとつ、「丸墓山(まるはかやま)古墳」は石田三成の陣が置かれたといわれ、石田堤も残っています。この古墳、なんと登れます!
武将になった気分で、復元された忍城の天守閣を眺めてみるのもオツなものです。

「稲荷山古墳」
こちらも登れる稲荷山古墳。墳頂からの眺めも気持ちいい

埼玉古墳群の中でも見逃せないのが「稲荷山古墳」。国宝の「金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)」が出土したことで一躍話題となった古墳です。
この古墳は登れるだけでなく、鉄剣が出土した埋葬の状況が古墳の頂上に復元されて、当時の状況がよくわかります。こんなに大きな古墳なのに、埋葬されていたのは頂上からほんの約1メートルのところ。もしかしたら、私の足元のさらに下にはまだ誰か埋まっているのかも?なんて想像も楽しいです。

また出土した金錯銘鉄剣は博物館で実物を見学できます。鉄剣に金で象眼された漢字115文字は本当にすごい発見。はっきり読める金色の文字、その目でしかと見てください。

そのほかにも、埋葬された石室を公開し当時の埋葬状況を復元した「将軍山古墳」、武蔵国で最大の「二子山古墳」などもめぐってみましょう。
「丸墓山古墳」以外は前方後円墳という、鍵穴のような形が特徴。その丸みやくびれを愛おしんでみるのもいいでしょう。緑に覆われモフモフした感じもラブリーです。

古墳を眺めていると、筆者もなんだかのどかでゆったりした気持ちになってきました…。
かつては埴輪がたくさん並んでいたり、祭祀を行っていたという古墳。墓という目的だけでなく、人々の心を慰める祈りの場だったのかもしれませんね。

「さきたま史跡の博物館」まが玉づくり
まが玉づくりは子どもから若い女性たちにも人気の体験

隣接する「さきたま史跡の博物館」は必見です。
出土した国宝の埋葬品数々や埴輪をじっくりと見学したり、「まが玉づくり」もできます。
ろう石を磨いて旅の記念に勾玉アクセサリーを作ってみましょう。
所要時間は約1時間20分、250円~体験できます。1日4回開催され当日先着順で受付。

■埼玉県立さきたま史跡の博物館
[TEL]048-559-1111
[住所]埼玉県行田市埼玉4834
[営業時間]9時~16時30分(入館受付は16時まで)
※7月1日~8月31日 9時~17時(入館受付16時30分まで)
[定休日]月(祝日、振替休日、埼玉県民の日(11月14日)を除く)
12月29日~1月3日 ※その他臨時に休館する場合があります。
「埼玉県立さきたま史跡の博物館」の詳細はこちら

イベント情報!
5月4日は「さきたま火祭り」が開催。古代の衣装を着けたたいまつ行列や、古墳の上で花火が打ち上がります。
主催:さきたま火祭り実行委員会

古墳は食べてもおいしい!さきたま古墳 行田古代米カレーを実食

「さきたま古墳・行田古代米カレー」

前方後円墳のくびれを古代米のライスで再現したのが「さきたま古墳・行田古代米カレー」。行田の新名物として、現在、市内17店舗がオリジナルのカレーを考案し提供しています。
提供第1号店の「Bistro Fujiyama」におじゃましてみました。

こちらのカレーは本格フレンチレストランならではの、酸味の利いたなめらかでコクのある欧風カレー(1300円)。もっちり感のある行田産の古代米との相性もgood。
稲荷山古墳から出土した鉄剣に見立てた細長いハンバーグには金錯銘らしきソースも。
アイディアもジューシーな味わいもすばらしい! 古墳めぐりの間に、古墳カレーめぐりもぜひ。

■Bistro Fujiyama(ビストロ フジヤマ)
[TEL]048-594-6667
[住所]埼玉県行田市埼玉5292-2 2F
[営業時間]11時30分~14時、17時30分~21時
[定休日]月
[アクセス]JR高崎線吹上駅より車で約10分
「Bistro Fujiyama」の詳細はこちら

まだある!関東地方の古墳王国・群馬県高崎へ

SF系宇宙基地のような造営当時の古墳を見よう

「保渡田(ほとだ)古墳群」
写真提供/高崎市教育委員会

まりこふんさん曰く「びっくりする壮大な古墳。まるで宇宙基地です」。というのが群馬県高崎市にある「保渡田(ほとだ)古墳群」。実は群馬県は関東地方でいちばん古墳が多い県。古墳ワンダーランドなのです。

なかでもこの保渡田古墳群は、3基の大型古墳があり、その中の八幡塚古墳は約1500年前の築造された直後のように再現されています。
古墳全体を葺石(ふきいし)で覆い、約6000体の埴輪が立ち並ぶ姿は勇壮な雰囲気が漂います。

また古墳の回りの堀の中には中島という丸い島が4つ。祭祀の跡といわれていますが、全体像を眺めると、私たちが知っている緑に覆われた古墳とはまったくの別物。まさに宇宙的な雰囲気の建造物です。

さらに古墳の中、石室や石棺も見学でき、古代と現代を言ったり来たりするような気分になります。
出土品が見学できる「かみつけの里博物館」も必見。ミュージアムショップのユーモアあふれる古墳グッズもお見逃しなく。

■かみつけの里博物館
[TEL]027-373-8880
[住所]群馬県高崎市井出町1514
[営業時間]9時30分~17時(入館は16時30分まで)
[定休日]火(但し火曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌水曜日に休館)
[アクセス]関越道・前橋ICより車15分

東京23区内にあるキュートな古墳。ホタテ貝の形をしたほのぼの野毛大塚古墳

野毛大塚古墳

東京23区内にも意外にも古墳がたくさんあります。
まりこふんさんが「いちばん古墳らしい雰囲気を残した古墳」というのが、世田谷区にある野毛大塚古墳。
前方後円墳とか円墳、方墳など、古墳の形にはさまざまな種類がありますが、こちらのは「帆立貝形古墳」。

前方後円墳の方墳部分が極端に小さくなったか、造り出しと呼ばれる祭祀の跡が円墳にくっついているもの、と考えられています。
古墳の周囲には複製された円筒埴輪が並び、ひと目で古墳の全容がつかめるのも、この古墳のいいところ。ドンと丸い円墳にちょこんと付いた帆立貝の蝶番部分。まさにキュートです。
墳頂には埋葬跡の印があったり、古墳の詳しい解説板などもあり、わかりやく古墳初心者も楽しめます。まずは身近な古墳から攻めたいという人にオススメです。

■野毛大塚古墳(玉川野毛町公園内)
[TEL]03-3704-4972(玉川公園管理事務所)
[住所]東京都世田谷区野毛1-25-1
[アクセス]東急大井町線等々力駅より徒歩11分

最後に・・・
「自分なりの愛で方、楽しみ方で古墳をもっと身近に感じてほしい」というまりこふんさん。彼女の「古墳愛」を肌で感じる古墳との出会い。ぜひ古墳ウォッチャーの旅に出てみませんか。

「東京古墳散歩」(徳間書店)

協力/古墳にコーフン協会
参考/文・まりこふん 漫画・ヨザワマイ「東京古墳散歩」(徳間書店)

※この記事は2015年4月時点での情報です

本多 美也子  本多 美也子

大学は歴史学科卒の旅行ジャーリスト&ライター。学生時代からお寺に仏像、神社に史跡を巡り続け、土地の持つパワーやグルメを探訪。全国をめぐる旅行ライターとして活動する傍ら、カルチャーセンター主催パワースポット散策講座の講師も担当。