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2025.12.09

【京都】嵐山観光の「半日コース」!朝の竹林散策やライトアップなど時間ごとに楽しめる<2025>

京都市の西部に広がる風光明媚な嵐山エリア。歴史ある社寺や竹林、おしゃれなカフェなど見どころが満載で、どう回れば良いか迷ってしまいますよね。この記事では、朝・昼・夜の時間帯ごとにモデルコースをご紹介。それぞれ数時間~半日程度あれば存分に楽しむことができます。コースごとに所要時間の目安も示していますので、旅の計画の参考にしてみてくださいね。
(画像提供:PIXTA)

嵐山はどんな場所?

奥深い文化や歴史、四季折々の豊かな自然を体感できる!

平安時代、貴族たちの別荘地として栄えたと伝わる嵐山一帯。桂川の両岸を繋ぐシンボル・渡月橋をはじめ、由緒ある寺院や神社の多くが当時の姿を留めています。また、渡月橋の南方に佇む標高382mの「嵐山」を中心に、四季折々に表情を変える豊かな自然も見どころの1つ。春は桜、秋は紅葉の名所としても全国的に知られています。

近年では、古民家をリノベーションしたカフェやショップなど、話題のスポットも続々と登場しているのだとか。京都の昔と今をリアルに体感できる嵐山エリアをぜひ訪れてみてくださいね。

【朝コース】静寂の竹林と絶景トロッコで清々しい一日の始まりを

観光客が比較的少ない午前中を狙って、嵐山の大自然を心ゆくまで満喫するコース。澄んだ空気の中で、趣ある時間を過ごしたい方におすすめです。

SPOT 1.竹林の小径
SPOT 2.嵯峨野トロッコ列車
SPOT 3. 天龍寺
(所要時間:約4時間)

1. 竹林の小径

竹林の小径
両側を竹垣で囲まれた風情たっぷりの小径(画像提供:PIXTA)

野宮神社から天龍寺の北門を通り、回遊式庭園で知られる「大河内山荘」へと続く約400mの散策路。狭い道の両側には無数の竹が空を覆うように生い茂り、神秘的な空気に包まれています。竹が風にそよぐサラサラとした音色が「日本の音風景100選」に選ばれているなど、その静けさも人気の理由の一つとなっています。

竹林の小径
人の少ない早朝や夕方は、より幻想的な雰囲気が漂う(画像提供:PIXTA)

竹林の小径は、徒歩以外に人力車の上からでも風情を堪能することができます。渡月橋の周辺などから乗車が可能で、俥夫さんから道中の見どころをガイドしてもらえるのも嬉しいポイント。地元の人しか知らないウラ話が聞けるかもしれませんよ。

■竹林の小径
京都府京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町~嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
散策自由
嵐電嵐山駅より徒歩10分
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2. 嵯峨野トロッコ列車

嵐山
全部で5両編成。木立の間を縫うように進む

JR山陰本線の旧線を活用して運行する観光列車。トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの7.3kmの道のりを、約25分かけて走行します。途中、保津川渓谷沿いをのんびりと走るため、車窓から雄大な自然の絶景を眺められるのが魅力です。

嵯峨野トロッコ列車
開放感抜群の5号車「リッチ号」。雨天時は雨具の持参を忘れずに

レトロなディーゼル機関車がけん引する客車内は、素朴でノスタルジックな雰囲気。5号車「リッチ号」は窓ガラスがないオープン型の車両になっていて、渓谷を吹き渡る風や保津川のせせらぎをダイレクトに体感できます。

嵯峨野トロッコ列車
「光の幻想列車」では駅舎やホームでもイルミネーションを実施

2025年10月25日(土)~12月29日(月)の期間には、毎年恒例の「光の幻想列車」(毎日16時30 分~最終列車)を開催。沿線を熟知したスタッフの演出による紅葉のライトアップやイルミネーションが実施され、昼間とは趣の異なる幻想的な保津峡の夜景を思う存分楽しめます。

■嵯峨野トロッコ列車
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺車道町 トロッコ嵯峨駅
トロッコ嵯峨駅発9時2分~16時2分※季節により変動
不定※12月30日~2月末は冬期運休
片道大人880円、子ども440円※乗車区間を問わず均一
(トロッコ嵯峨駅まで)JR嵯峨嵐山駅より徒歩1分
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3. 天龍寺

嵐山
台所と寺務所の機能を併せ持つ「庫裏(くり)」も見どころの一つ

臨済宗天龍寺派の大本山であり、京都五山の一位を占める格式高い禅寺です。後醍醐天皇の菩提を弔うため足利尊氏が創建したと伝えられ、1994年 に世界文化遺産にも登録されています。

嵐山
周辺の嵐山や亀山を借景とした「曹源池庭園」

最大の見どころは、初代住職・夢窓疎石が作庭したとされる「曹源池庭園(そうげんちていえん)」。広大な池を中心に嵐山の借景を取り入れた池泉回遊式庭園が広がり、四季折々の美しい景観が見る人を魅了します。

天龍寺
秋はカエデやハナミズキ、サルスベリなどが赤く色づく

紅葉の名所としても知られ、毎年11月中旬~12月上旬には庭園を取り囲むカエデが燃えるように色づきます。書院から多宝殿へと続く屋根付きの廊下をはじめ、絶景を眺められるパノラマスポットが境内に数多くあるのも人気の理由の1つでしょう。また冬の時期には、水墨画のような静かな雪景色を楽しむこともできます。

■天龍寺
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
8時30分~17時(最終受付16時50分)
なし
【庭園】高校生以上500円、小・中学生300円【諸堂】庭園参拝料に300円追加
嵐電嵐山駅より徒歩1分
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【昼コース】観光スポットとグルメを楽しむ大満足プラン

京都らしいランチを味わえるお店からスタートし、おしゃれなカフェから観光スポットまでバランスよく周遊するコース。ランチスポットは全部で3店をピックアップしていますので、気になるお店を訪れてみましょう。

SPOT 1.渡月橋周辺でランチ
SPOT 2.野宮神社
SPOT 3.eX cafe(イクスカフェ)京都嵐山本店
(所要時間:約4時間)

1.渡月橋周辺でランチ

まずは美味しいランチで散策に向けた元気をチャージ。ここでは京都らしさを感じられるランチスポット3店を紹介します。

嵐山ぎゃあてい

嵐山ぎゃあてい
「秋のおばんざい御膳」(3280円)。汲み上げ湯葉や海老真丈など11種類の小鉢が並ぶ

嵐電嵐山駅に隣接する食事処では、京都の家庭料理である「おばんざい」を楽しめます。明るく広々とした店内で、丁寧に手作りされた料理の数々をじっくりと味わってみましょう。ランチの人気メニューの1つが、旬を積極的に取り入れた「おばんざい御膳」です。季節ごとにメニュー内容は変わりますが、万願寺唐辛子をはじめ地元の提携農家さんや市場から仕入れた新鮮な京野菜をふんだんに使用。ふっくらと炊き上げたご飯も京都米が使用されているなど、地産地消への強いこだわりが感じられるヘルシーな一膳です。

嵐山ぎゃあてい
2階には通りを見渡せるカウンター席も併設

嵐山散策のお供には、テイクアウトの「生麩田楽 3本セット」(800円)がおすすめ。もちもち食感の生麩と滋味深い田舎味噌が相性抜群で、京都名物を気軽に味わうことができます。

■嵐山ぎゃあてい
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町19-8
11時~14時30分(LO)
水曜、その他不定
嵐電嵐山駅より徒歩1分
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茶寮 八翠

茶寮 八翠
「一番出汁のビーフストロガノフ」(4500円)

保津川のほとりに佇むラグジュアリーホテル内のカフェ。100年を超える茅葺き屋根の歴史的建造物「八賞軒」の伝統を受け継ぐ、趣ある空間が自慢です。窓の外に目を向けると、ゆるやかな川の流れ越しに嵐山の美しい稜線を一望できます。

ランチタイムの注目は「一番出汁のビーフストロガノフ」で、トロトロに煮込まれた和牛の旨みを、日本料理の基本である一番出汁が見事に引き立てます。ほか、京都産の卵や地鶏を使用した「八翠特製 クラブハウスサンドウィッチ」(4500円)も人気のメニューです。

茶寮 八翠
風情たっぷりの和の空間にテーブル席が並ぶ

食後は、抹茶と葛で作られたオリジナル甘味「翡翠もち」(1500円・ドリンク付き)などをお茶請けに、優雅なティータイムを過ごすことができますよ。

■茶寮 八翠
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町12 翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都内
11時~17時
なし
嵐電嵐山駅より徒歩6分
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パンとエスプレッソと嵐山庭園

パンとエスプレッソと嵐山庭園
「松 ブランティセット」(3400円)

築210年の歴史を持つ京都府指定文化財「旧小林家住宅」をリノベーション。敷地内にベーカリーとカフェを備え、趣ある京都らしい庭園を眺めながら食事やコーヒーを楽しめます。

看板メニューの1つがモーニングからランチまで幅広い時間帯で注文可能な「松 ブランティセット」。パン5種類に加えて、生ハムやカマンベールチーズ、季節の小鉢、フルーツサンド、米粉のカヌレなどが二段のプレートに盛り付けられた、見た目にも華やかなセットです。さまざまな種類のパンやデリを少しずつ味わえるのがポイントで、400円プラスすればエスプレッソやカプチーノなど自慢の自家焙煎珈琲もオーダーできます。

パンとエスプレッソと嵐山庭園
店のロゴをあしらった大きな暖簾が目印

和の風情を残す古民家と、パンや本格エスプレッソといった洋風メニューとの新鮮な組み合わせを、ぜひ楽しんでみてください。

■パンとエスプレッソと嵐山庭園
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町45
8時~18時(LO17時)
不定
嵐電嵐山駅より徒歩5分
「パンとエスプレッソと嵐山庭園」の詳細はこちら

2. 野宮神社

野宮神社
クヌギで組まれた「黒木の鳥居」が出迎える

『源氏物語』の「賢木(さかき)」の巻にも登場する歴史ある神社です。縁結びと子宝、そして学問の神様として知られ、季節を問わず多くの参拝客が訪れます。境内でまず目を引くのが「黒木の鳥居」でしょう。樹皮が付いたままのクヌギの丸太で組まれた鳥居は、日本最古の鳥居様式の一つとされています。

野宮神社
野宮大黒天の横にある神石は“お亀石”の名で親しまれる

触れると1年以内に願いが叶うと伝わる霊石“お亀石”はじめ、境内には見どころが満載。悪縁を水に流せるといわれる「禊祓(みそぎはらい)」も体験可能です(祈願用紙は1枚300円)。社務所で授与される「縁結び御守り」(800円)や「開運招福御守り」(1600円)も人気を集めています。

野宮神社
毎年11月上旬~12月上旬が紅葉の見頃

毎年秋には木々の紅葉が楽しめるほか、嵐山の景観を模した「苔の庭」では1年を通して青々とした天然の「じゅうたん」を愛でることができます。

■野宮神社
京都府京都市右京区嵯峨野宮町1
9時~17時(最終受付16時30分)
なし
JR嵯峨嵐山駅より徒歩10分
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3. eX cafe(イクスカフェ)京都嵐山本店

eX cafe 京都嵐山本店
堂々とした門構えが旧家の趣を今に伝える

嵐電嵐山駅近くの路地に位置し、築百余年の古き良き旧邸宅を改装した隠れ家カフェ。窓の外には手入れの行き届いた美しい日本庭園が広がり、ゆったりとした時間を過ごせます。

eX cafe 京都嵐山本店
「天龍寺パフェセット」(1850円)

ぜひ味わっておきたいのが、名刹の庭園をモチーフにした「天龍寺パフェセット」です。有機栽培の抹茶を使ったアイスやわらび餅、もちもちの白玉など和の素材がふんだんに使用されており、まるでミニチュア庭園を思わせる繊細な盛り付けが目を引きます。また2種類の団子を小さな七輪で焼く「ほくほく、お団子セット」(1850円)を注文すれば、昔ながらの素朴な甘味を味わうことができます。

竹炭を生地に練り込んだ「京黒ロール くろまる」(単品1000円)など、京都らしさ満点のスイーツもおすすめです。

■eX cafe 京都嵐山本店
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町35-3
9時~18時(LO17時30分)
不定
嵐電嵐山駅より徒歩1分
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【夜コース】ライトアップにうっとり。嵐山周辺をロマンチック散歩

夕暮れ時から嵐山一帯に繰り出せば、昼間とはまた違う非日常な雰囲気を楽しむことができます。美しい紅葉からライトアップスポットまで、デートなどにぴったりのコースです。

SPOT 1.宝厳院
SPOT 2. 渡月橋で夕景を眺める
SPOT 3. キモノフォレスト
(所要時間:約3時間)

1. 宝厳院

宝厳院
室町時代の創建と伝わる歴史ある古刹(画像提供:PIXTA)

天龍寺の塔頭(たっちゅう)寺院である宝厳院(ほうごんいん)は、嵐山の景観を巧みに取り入れた借景庭園で有名な寺院です。庭園に吹き渡る風の音や鳥の声が仏の教えのように聞こえることから、お釈迦さまの説法を意味する「獅子吼(ししく)の庭」と名付けられ、江戸時代の書物でも紹介されるなど長い歴史を誇る名園です。

宝厳院
「獅子吼の庭」。秋は苔と落葉のコントラストが美しい

通常、境内は非公開となっていますが、春と秋の特別公開時のみ入場することができます。この特別公開は例年、春は3月中旬~6月末、秋は10月上旬~12月中旬(2025年は10月4日~12月14日)に開催され、期間中は見事な池泉回遊式庭園を巡りながら、眩しい新緑や色づくカエデを間近で観賞できます。さらに秋の特別公開では、紅葉の夜間ライトアップ(2025年は10月4日~12月7日)も行われます。

■宝厳院
京都府京都市右京区嵯峨天竜寺芒ノ馬場町36
通常非公開※秋の特別公開は2025年10月4日(土)~12月14日(日)の9時~17時(最終受付16時45分)
特別公開の期間中は無休
【拝観志納料】大人700円、小・中学生300円【ライトアップ】大人1000円、小・中学生300円
嵐電嵐山駅より徒歩3分
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2. 渡月橋で夕景を眺める

渡月橋
木造の欄干が嵐山の落ち着いた景観に溶け込む(画像提供:PIXTA)

桂川に架かる全長155mの橋で、嵐山のシンボル的存在です。上部の欄干は木造になっていて、周囲の景観と見事に調和しています。名称は、鎌倉時代に亀山上皇が「月が橋を渡るように見える」と感想を述べたことが由来と伝えられています。

どの時間に訪れても風情たっぷりのこの場所ですが、特に魅力的なのが夕暮れ時。日が傾くと、橋の向こうに連なる嵐山がシルエットとなり、空の色がグラデーションを帯びた美しい色あいに染まります。2026年1月中旬からは、毎日夕方以降に橋げたのライトアップも実施される予定です。昼間とは異なる、静かで非日常な雰囲気を味わってみましょう。

■渡月橋
京都府京都市右京区嵯峨中ノ島町
散策自由
嵐電嵐山駅より徒歩2分
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3. キモノフォレスト

キモノフォレスト
周辺に600本ものポールが立ち並ぶ

嵐電嵐山駅構内の「嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア」の一角にあるフォトジェニックなアート空間。美しい京友禅の生地をあしらった高さ約2mのポールが、線路脇の通路やホームをまるで林のように彩っています。ポールは世界で活躍するインテリアデザイナー・森田恭通氏が手掛けたもので、32種類の京友禅の図柄を間近で鑑賞することができます。

キモノフォレスト
夜は一帯がロマンチックな雰囲気に

夕暮れ以降はポール内部のLED照明が点灯され、周辺は幻想的な空間に一変。フォレスト内には霊峰・愛宕山の伏流水が湧き出るパワースポット「龍の愛宕池」などの見どころもあり、日本の伝統美と現代アートが融合した華やかな空間を体感してみましょう。

■キモノフォレスト
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町20 嵐電嵐山駅構内
散策自由※ライトアップは日没~21時
嵐電嵐山駅 構内
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まとめ 

ここでは、半日で嵐山を満喫する3つのコースを紹介しましたが、もちろん丸1日掛けてじっくりと各スポットを巡ってみるのもおすすめです。旅のスケジュールに合わせて、それぞれのペースで嵐山の観光を楽しんでみてくださいね。

※この記事は2025年11月27日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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