さとけんさんの神奈川県の旅行記
【鎌倉を歩いて・その1】古都鎌倉の午前。ひと気のない静かな鎌倉を歩く。【佐助稲荷から巨福呂坂まで】
- 1日目2016年8月24日(水)
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鎌倉駅6時40分着の電車でやってきました。本日は、鎌倉駅西口からスタートです。カバン一つの荷物をコインロッカーに預けて歩き出します。大気が不安定であるとの天気予報が出ておりまして、傘を持ってきました。本当はこの傘も持ち歩きたくないのですが、仕方がありません。
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時刻は6時56分、しばらく、てくてくと歩いていると佐助稲荷と銭洗弁天の石碑が現れました。鎌倉の市街地は蝉時雨が良く聞こえます。鎌倉は山が近くて樹が多いのですね。この道標のある辻を案内板の矢印に従って進みます。鎌倉市佐助2丁目付近にて。
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時刻は7時ちょうど、赤い鳥居がみえてきました。佐助稲荷神社。
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佐助稲荷神社の赤鳥居。雨後の清浄な空気の中、階段を昇ります。
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参道を上っている時は、左手が山で右手が谷です。不思議な不思議な空間へ。
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佐助稲荷神社の拝殿を横からみたところです。時刻は7時5分。
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この後、鳥居の階段を下ったところで、神社へお詰めになる方でしょう、紙コップなど沢山持たれた方とすれ違い、挨拶を交わしました。続いて銭洗弁財天へ歩を進めます。
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時刻は7時15分、銭洗弁財天手前の坂道のキツイことといったらありません。鳥居がみえてきました。
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銭洗弁財天の入り口はこのようなトンネルになっています。
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銭洗弁財天のトンネルをくぐると鳥居が現れます。
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銭洗弁財天でお金を洗う場所です。やぐらの中で洗います。氏子の方でしょうか、お掃除をされている方がいらっしゃいました。私は、ひと気のないやぐらの中で、小銭を洗います。
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銭洗弁財天から葛原岡神社へ向かいます。
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銭洗弁天を出てすぐの切通にて、登り向かって右手の壁の縦の筋は何でしょうか?手掘りの跡でしょうか?
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時刻は7時28分、葛原岡神社(くずはらおかじんじゃ)は日野俊基(ひのとしもと)をお祀りする神社です。
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葛原岡神社参道です。1332年にこの地で亡くなった日野俊基は、鎌倉幕府討幕の功労者として明治維新後に評価されるようになり、1887年(明治20年)に神社が創建されました。
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葛原岡神社の本殿へ続く参道です。鎌倉幕府の滅亡が1333年ですので、日野俊基はその1年前に亡くなっているのですね。
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時刻は7時42分、葛原岡神社から円覚寺を目指して、化粧坂と亀ヶ谷の切通を歩きます。
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化粧坂(けわいざか)の切通。かなり段差があります。
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化粧坂の切通。長い年月で岩が滑らかに削られています。
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化粧坂の切通。傾斜がキツイのがおわかりでしょうか。
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こちらは亀ヶ谷の切通、鎌倉駅側の上りはじめの部分です。
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亀ヶ谷の切通。時刻が7時59分、幹線道路が混雑しているためでしょうか、この切通の道を次から次へとバイクがやってきました。
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時刻は8時ちょうど、亀ヶ谷の切通の峠部分に到達しました。あとは北鎌倉へ向かって下りです。幹線道路へ出てしばらくは交通量のある道路沿いを歩きます。歩道が狭く踏切を渡ると歩道が片側だけになりますので要注意です。
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8時12分、円覚寺へ到着です。ここまでくれば、もう、自動車に気を遣わなくても大丈夫です。
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円覚寺(えんがくじ)の境内へ入って行きます。
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円覚寺の総門の下では、良い風が吹いています。気持ちいいです。
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円覚寺、ゆったりした気分で総門をくぐり山門へ。円覚寺は1282年創建です。
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天気は良くなりそうです。円覚寺の山門越しの青空。
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円覚寺はそろそろ夏祭りの季節でしょうか、境内に提灯が沢山ぶら下がっていました。
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鎌倉駅からここまで歩いてきて、汗を沢山かいて、シャツが肌にぴったりと貼りついているのですが、山門の下で風に吹かれると、そのシャツがスッと肌から離れるような、そんな心地良さです。「円覚興聖禅寺」の額がかかる山門です。
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円覚寺の境内を気分良く歩きます。
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円覚寺・仏殿。御本尊は宝冠釈迦如来坐像。仏殿は関東大震災で倒壊、後に昭和39年に再建されました。
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円覚寺・仏殿の天井画です。前田青邨監修、守屋多々志揮毫の白雲の図。
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円覚寺・選仏場にて。南北朝時代の作と伝わる薬師如来像です。
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円覚寺仏殿の本尊さま・宝冠釈迦如来坐像は1282年の仏殿開堂の際に安置されましたが、1563年の大火で焼けてしまいお顔だけが救出され、1625年の仏殿再建の際に本尊さまのお体部分も補造されたという内容です。
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円覚寺の境内を歩きます。
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円覚寺の参道には雨の後のさっぱりとした空気が流れています。緑も美しいです。
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円覚寺・勅使門の扉に龍の見事な透かし彫りがあります。
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円覚寺・大方丈です。聞こえる物は、自分の足音と、外の蝉時雨と。
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円覚寺・大方丈の庭園。良い風が流れています。
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円覚寺の大方丈からみる庭園です。
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円覚寺の大方丈を出て参道からみた庭園です。
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円覚寺の参道を歩きます。
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こちらは円覚寺塔頭・佛日庵の開基廟です。佛日庵は9時開門です。
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佛日庵の茶室・烟足軒(えんそくけん)です。
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9時開門の仏日庵にて、お抹茶と干菓子をいただきました。朝からペットボトルを一本空けていて、水を被ったように汗をかいています。円覚寺の境内で良い風に吹かれて、 仏日庵と開基廟の前の狭いお庭で、広い空をながめつついただいたお抹茶が、苦くて旨かったです。
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こちらが円覚寺山内・仏日庵です。
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円覚寺の洪鐘(おおがね:国宝)をみにいきます。階段がけっこうキツイです。
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こちらが1301年に鋳造された円覚寺・洪鐘。梵鐘のある弁天堂には「弁天茶屋」があって、サイダーやコーヒー、ソフトクリームなど注文することが出来ます。
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時刻は9時30分、そろそろ円覚寺から東慶寺へ向かいます。
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にゃんと! 円覚寺の猫を発見。スタスタと歩いてきて私の足許でクルリと横になりました。
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君は円覚寺の公式ウェブに載っている「しい」ちゃんですかな? 柔らかそうに触っていいよと誘っています。このあと、しいちゃんに別れを告げて東慶寺へ向かいます。
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東慶寺は円覚寺からすぐ近くです。道路の横断には注意です。
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時刻は9時43分、東慶寺へやってきました。
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東慶寺は開創の1285年から1871年まで、駆け込み寺としての「縁切り寺法」を守ってきたお寺。開創から1902年までは尼寺でした。
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東慶寺の参道から見えるのは円覚寺の弁天堂でしょうか。続いて浄智寺へ向かいます。東慶寺から浄智寺へは歩いてすぐですが、道の歩道のない側を歩くか、道路を2回横断して歩道のある側を歩くか、いずれにしても危険ですのでご注意ください。
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時刻は9時58分、浄智寺へやって参りました。
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緑の美しい浄智寺の参道を歩きます。
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浄智寺の山門です。
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浄智寺の本堂です。
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浄智寺のご本尊です。神奈川県重要文化財・木造三世仏坐像。向かって左から、阿弥陀(過去)・釈迦(現在)・弥勒(未来)と、時を代表する各如来です。
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浄智寺の境内の休憩スポットです。
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浄智寺の境内にて。
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浄智寺の境内の道は、雨上がりの綺麗な緑です。
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浄智寺の境内を歩いています。
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浄智寺の境内を歩いていると・・・
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浄智寺の布袋様にお会いしました。お久しぶりでございます。ひんやりとしたお腹を触らせていただきます。この後は、浄智寺から明月院へ向かいます。踏切の手前、信号のない横断歩道がありますが、踏切の手前だからでしょうか、車がなかなか止まってくれませんので、無理をしないようにご注意ください。
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あぁ、いいですね。のびのびと歩ける明月院。時刻は10時31分です。
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紫陽花の季節には大混雑する明月院も、今は静かな季節・静かな時間帯です。
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明月院のお庭です。
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明月院の丸窓が見えてきました。
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ああ、ほっとしますね。明月院の丸窓です。
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丸窓も清々しい緑です。蝉時雨も心地良い。ベンチに腰をかけて一休みします。暑いけれど、時々吹く風に幸せを感じます。この後は、お腹が空きましたので、建長寺と円応寺は昼食の後に訪れることにして、見当をつけていたうどん屋さんへ向かいます。
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巨福呂坂洞門です。鎌倉七口の一つ、巨福呂坂切通がこの洞門の上部辺りを通って建長寺の前へ達していたようです。
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この宙空に鎌倉時代の人々が行きかっていた道があったことを想像してみました。巨福呂坂洞門にて。
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本日の朝ごはん兼昼ごはん。里のうどんの冷やしたぬきうどん840円。コシがあって、青のりの香りのする揚げ玉で、もー美味しかったです。身体に力が再びみなぎってきたところで、巨福呂(こぶくろ)坂切通の探索へ向かいます。
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時刻は11時37分、現在の巨福呂坂、右の坂がそれです。けっこうな勾配の坂でございますな。この先にある青梅聖天社に立ち寄るつもりで登っていくと・・・・
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げっ、なんだこの急こう配の階段は! 巨福呂坂の途中でございます。あー、もー、暑いし疲れたし、階段は登るのやめて、案内板があるから、それ読んでおこう。そう思って青梅聖天社の案内板をみると・・・
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巨福呂坂の途中の青梅聖天社の案内板によると、『ご本尊は男神と女神が「相抱き正位」して顔を見つめあう姿に造られた珍しい像で、歓喜天信仰を考える上でも貴重な文化財です』・・・・・ホゥ? 男神と女神が「相抱き正位」して顔を見つめあう?これは・・・・・見ておかねばのぅ?
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というわけで、急勾配もなんのその、タンタンと足音を響かせて、力強く登ってきたのでございます。巨福呂坂の青梅聖天社にて。
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むふふ。どれどれ。(巨福呂坂の青梅聖天社にて)
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撃沈・・でございました。いや、轟沈かもしれません。私、落胆の余り、下りの急階段で転げ落ちるのではと。そんな私を優しく見守ってくださる、巨福呂坂切通の道祖神さま達なのでございます。青梅聖天社にて、何があったのかと申しますと、何もなかったのであります。つまりお社の中には南京錠のかかった閉じた扉しか見えなかったのであります。私の期待する男神と女神の歓喜の景色は広がっていなかったのであります。当たり前と言えば当たり前で、多分、御本尊の双身歓喜天は鎌倉国宝館あたりで拝見できるのではないでしょうか。
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気を取り直して、現代の巨福呂坂切通の終着点を確認です。この先は立ち入ることが出来ません。右手の民家のすぐ脇は崖になっています。このあと坂を戻って、閻魔様の円応寺、そして建長寺へと行く予定です。現在時刻は11時45分、鎌倉駅を歩き始めてだいたい5時間です。
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時刻は11時52分、鎌倉・歐林洞本店の横を通ると・・・・
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ホゥ! キッシュのランチ・1,300円! ここのお店も入りたいですな。とはいえ、このお店はケーキが評判のお店なので、ランチの後にケーキを食べて、そしてお土産を買ってということになります。鎌倉駅を早めに出発しての鎌倉散策、暑い日でしたので水を被ったように汗をかきました。切通しも3ヶ所周りましたが、それぞれ手強かったですな。巨福呂坂切通の仕掛けもなかなかのもので、私、まんまと(というか勝手に)ひっかかりました。午後は円応寺、建長寺、亀ヶ谷の切通から鎌倉駅方面へもどりつつ、数か所のお寺を周りたいと思っています。この後は、『【鎌倉を歩いて・その2】遠い夏の空と白い雲。古都鎌倉の午後を歩く【建長寺で思索にふける】 』へ続きます。
- 2日目2016年8月25日(木)
【鎌倉を歩いて・その1】古都鎌倉の午前。ひと気のない静かな鎌倉を歩く。【佐助稲荷から巨福呂坂まで】
1日目の旅ルート
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