チャムンパスさんの群馬県の旅行記

初冬の群馬県四万温泉をぶらぶら2018年最後の一泊一人旅
- 1日目2018年12月8日(土)
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東京駅から上越新幹線に乗り、高崎駅でJR吾妻線に乗り換えて中之条駅で下車しました。 関越交通バス四万温泉行に乗車して、四万甌穴前バス停で途中下車しました。 国道363号線沿いに四万甌穴の入口があり、階段を下りていきます。
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階段を下りていくと、目の前に長い歳月をかけて四万川がつくりだした景観が広がります。 訪問当日は土曜日でしたが12月上旬の寒い時期のため、観光客も少なめでした。 階段の下はすぐ岩場になっているので、歩きやすい靴を履いて見に来て下さい。
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四万川の流れはとても澄んでいて、水中の甌穴の底がよく見えました。
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甌穴観光で冷えた身体を温めに、近くの駐車場の敷地内にある『森のカフェKISEKI』さんにお邪魔しました。 店内は薪ストーブで暖かく、なによりのおもてなしでした。 店員さんはとても親切で、ホットコーヒー540円の他にりんご1切れをサービスで頂きました。 りんごは甘くて美味しかったです。
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四万甌穴前バス停から再び関越交通バスに乗り、終点の四万温泉バス停で下車しました。 本日の宿に向かって歩いていくと、四万温泉のランドマーク『積善館本館』の前に出ました。 旅館の前を流れる新湯川に架かる橋の上から『元禄の湯』のある建物と別館を繋ぐ渡り廊下の橋を撮影しました。
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落合通りの中にある『小松屋』さんで昼食を頂きました。 来店時の店内はとても混雑していて、たまたますぐに席に座ることができましたが、来店客が入れ替わった直後らしく、注文してから結構待たされました。 ようやく出てきた石挽もりそば大盛900円を頂きましたが、新そばの香り立つしこしことした喉越しのいいそばでした。 長い間待たされた不満も吹っ飛ぶ美味しさでした。
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小松屋さんで昼食を済ませて、本日の宿を目指して四万川の上流部へ向かって歩いていきました。 県道沿いから樹木越しに四万川の青みがかかった清流が見え隠れします。
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宿のある日向見地区に向かう県道の途中に、小泉の滝の観瀑所兼休憩所があります。 立ち寄って四万川を挟んで反対側にある滝を眺めましたが小さな滝です。 後で地図を見て分かったことですが、今回宿泊した宿は小泉の滝のある川の上流沿いに建っているようです。
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本日の宿のある日向見地区にやって来ました。 ここには安土桃山期末・江戸初期に建立された国指定重要文化財の日向見薬師堂があります。 写真左側の薬師堂は、右側の中之条町指定重要文化財のお籠り堂と並んで建っていて、茅葺屋根の素朴な造りが周囲の風景に馴染んでいました。
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右側に日向見薬師堂、左側に公共浴場『御夢想之湯』を見ながら、正面に本日のお宿『中生館』さんがあります。 四万温泉最奥の日向見地区のその一番奥にある湯治宿の雰囲気漂う旅館です。 実際に中生館さんは連泊のプランも出されていて、リーズナブルなお値段で湯治ができるお宿です。 もちろん平日だけでなく土曜日一人泊も基本OKです。
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玄関先で来訪を告げると女将さんと思われる女性と若女将と思われる女性が出てこられて、チェックインの手続きを済ませました。 お二人とも気さくな雰囲気で、初対面のこちらの気持ちをほぐすような親切な応対をして頂きました。 後でお会いしたご主人からお話しを聞くと、中生館さんは板前さん以外ご家族でお宿を切り盛りされているそうです。 女将さんに客室へご案内して頂き、2階の日向見薬師堂側の広縁付きの6畳の角部屋『松』に通されました。 部屋にトイレはなく共同トイレを使用しますが、室内には暖房器具として石油ファンヒーターの他に寒い冬の時期には嬉しいこたつもあり、滞在中入浴と就寝以外は基本こたつの中でゴロゴロしていました。
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客室で暫く休息を取った後、近くの奧四万湖方面へ散策に出かけました。 日向見地区から国道363号線に出て、トンネルの中を通っていくと四万川ダムが現れます。 ダムの上の道路は一般の人も車も通行可能で、途中のデッキの様な所から奧四万湖とダムの下流部を眺められます。 群馬県管理のダムとしては最大の重力式コンクリートダムで、ダムの高低差はとても大きく感じました。 写真は逆光状態の撮影で見づらいですが、冬の夕暮れ時のダムから見た下流部の風景を撮りました。
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ダムの上から今度は上流部の奧四万湖を撮影しました。 訪問時期が12月上旬の夕暮れ時であったため、湖面は写真で見る美しいコバルトブルーではありませんでした。 周囲の山はすっかり冬模様で、訪れる観光客も少なめでした。 それでも雄大な初冬のダム湖の風景を眺めることができ、少し満足しました。
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奧四万湖散策を終えて宿に戻り、お楽しみの温泉に入りました。 写真は館内併設の露天風呂『月見の湯』です。 内風呂『薬師の湯』と併せて混浴風呂として紹介される場合が多いですが、それは渓流を挟んで反対側にある季節限定の混浴露天風呂『かじかの湯』を営業している5月中旬から10月中旬までの間とのことで、かじかの湯が閉鎖されている期間は男湯として利用されています。 この時期の月見の湯の湯温は温めで、ゆったり長湯が出来ました。 次回はかじかの湯に入浴できる夏に訪問したいと思いました。
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こちらの写真は内風呂『薬師の湯』です。 向かって右側は湯温43度程の熱めの浴槽、左側は湯温41〜42度の適温の浴槽です。 先程の月見の湯と同様源泉掛け流しで、浴槽からのオーバーフローの他に、湯口に飲泉のためのコップが置いてありました。 実際に飲んでみましたが、泉質がカルシウム・ナトリウム・塩化物・硫酸塩泉の温泉は飲みやすかったです。 薬師の湯にカラン・シャワーはなく、浴槽の湯を直接汲んで身体を洗います。 お風呂はこの他にカラン・シャワーが1ヶ所だけ付いた小ぶりな女性専用の内湯『槙の湯』があり、19時から21時までの間月見の湯と薬師の湯は女湯に、槙の湯は男湯となります。 どのお風呂も滞在中いつでも入浴することができ、今回槙の湯も含めて4回温泉に入りました。
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食事は温泉旅館定番の和食膳を朝夕部屋食で頂きました。 朝夕とも一般的な部屋食のパターンの料理全品をお膳に載せて出されました。 お膳に載せたままで頂いてもいいのですが、今回は暖かいこたつの上に自分で料理を並べて頂きました。 全体的に料理は冷めていましたが、夕食の天ぷらは冷めているとはいえ冷え切ってはおらず、宿の方の宿泊客へ部屋食で食事を提供されることのご苦労を垣間見た思いがしました。 その中で夕食で出てきたその場で温めて作る上州豚と地元産野菜の味噌鍋は冬の寒い時期とても嬉しく、唐辛子を効かせた鍋を食べると身体の中からポカポカ温まりました。
- 2日目2018年12月9日(日)
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翌朝6時頃に起床し小雪の舞う中月見の湯で朝風呂を楽しみました。 周囲が明るくなる7時頃に客室から見える日向見薬師堂を撮影しました。 薬師堂とお籠り堂の屋根はうっすら雪化粧をしていました。
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客室からは薬師堂の他に御夢想之湯も見えます。 御夢想之湯は、朝食を済ませた後で入浴しようと思っていたのですが、浴場がオープンする9時前に行ってみると既にお二人の方が先客で待っておられました。 浴場の浴槽は大人2人分の広さしかないので、ご迷惑になると思い今回入浴を諦めました。
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滞在リミットの10時前にチェックアウトを済ませました。 中生館さんは旅館と温泉街中心部の四万温泉バス停との間の送迎サービスをされていますが、前日と同様徒歩で温泉街まで行くことにしました。 日向見薬師堂の近くに薬王寺があり、雪の降る中お参りしました。 前日の甌穴観光の後で立ち寄った森のカフェKISEKIを経営される旅館『鹿覗キセキノ湯つるや』さんの敷地内にあるこじんまりとした日蓮宗のお寺です。 お寺の境内に旅館があるのかもしれません。 つるやさんは元々薬王寺の宿坊が起源だそうですが、お寺の本山は歴史的に有名な京都の本能寺です。
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前日眺めた小泉の滝をもう一度見たいと思い、再度観瀑所に立ち寄りました。 雪の舞う中、ただ滔々と流れ落ちる滝から自然の気高さを感じました。
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県道沿いのゆずりは地区にある公共の飲泉所兼足湯施設『杜の足湯』を訪れました。 ログハウス風の建物の中には、円形に作られた足湯の浴槽の中心に飲泉する場所があります。 足湯を利用してみましたがとてもぬるく感じました。 前日宿泊した旅館のすぐ近くにあった『日向見薬師の足湯』は適温でしたが、こちらは浴槽の大きさの割に投入される湯量が少ないようです。 冬以外なら適温で気持ち良さそうです。
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温泉街の中心部に戻り落合通りにある四万温泉唯一の遊技場『柳屋』さんを訪問しました。 店内には昭和を彷彿させる年代物のスマートボール台が所狭しと並んでいます。 現在国内ではスマートボール台は生産されておらず、故障の都度修理されて使われているそうです。 訪問した時は同年代の方から若い学生グループまで、多くの老若男女で店内は賑わっていました。 1回500円50玉分でスマートボールで遊んでみました。 若い頃に遊んで以来久しぶりだったので勘を取り戻すのに少し時間がかかりましたが、やはり面白いものです。 気さくな女将さんともお話しをする機会もあり、つかの間の懐かしくて楽しい時間を過ごさせて頂きました。
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朝、御夢想之湯に入浴出来なかったため、リベンジで四万温泉に3ヶ所ある公共浴場の中の四万温泉バス停近くにある『河原の湯』に入浴しました。 四万川と新湯川の合流地点にあるこちらの浴場も朝9時から15時まで観光客に開放されていますが、地元の方も利用・管理されているため、脱衣所に清掃協力金を入れる箱が置いてあります。 お気持ち程度入金して浴室に入ると、すでに先客の方が1名入浴されていました。 浴槽の広さは大人3〜4名入れる大きさで問題ありませんでしたが、普段誰も入らないと熱くなり過ぎてしまうため、先客の方が加水して丁度適温にして頂いたところでした。 一緒にお風呂に入りながら世間話も出来、一時楽しい時間を過ごすことが出来ました。
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河原の湯を出て昼食を食べる目的で、桐の木平商店街の中にある『柏屋カフェ』を訪れました。 若い人や女性客に人気のあるこちらのお店は、内装もお洒落です。 来店時間が日曜日の正午頃でしたが、まだ混雑しておらずすぐに2階の席に案内して頂きました。 当日も年齢的に若い女性客が多く、男性客は私を含めちらほら。 写真の柏屋カレー1,000円と旅行記冒頭の写真の温泉マークカプチーノ600円を頂きました。 キーマカレーとタイカレーの2種類のカレーを楽しめる柏屋カレーは美味しかったです。
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柏屋カフェで昼食を済ませて、積善館本館に向かいました。 目的は文化財として価値のある『元禄の湯』のお風呂に入ることです。 玄関のフロントで入館料大人1,200円を払って、元禄の湯に入ると昭和5年に建てられた大正モダンな様式の広い浴室が目の前に現れます。 脱衣所と5つの浴槽のある浴室の間に壁のない空間はレトロ感いっぱいです。 カラン・シャワーも1ヶ所しかなく浴槽のお湯を直接汲んで身体を洗っていた当時の一般的な入浴スタイルに合わせた造りです。 脱衣所の床は温泉の暖房で暖かく、旅情に浸りながらぬるめの浴槽で長湯を楽しみました。
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自宅に帰る時間も近づき、お土産を買い求めに四万グランドホテルを訪問しました。 写真は1階ロビー脇にあるハローキティをテーマにした喫茶室『ふろれすた』です。 さすが四万温泉で最大規模のホテル、お土産コーナーも広くて品揃えも充実しています。
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四万温泉を後にする前に、何か地元でしか味わえないものをと思い、柏屋カフェの真向かいにある『焼きまんじゅう島村』さんで焼きまんじゅう1串4個300円を頂きました。 甘味噌を塗って炭火で炙ったお饅頭は見た目も味わいも素朴でしたが、焼きたては寒い時期に温かく美味しく感じました。 この後、四万温泉バス停から中之条駅行の関越交通バスに乗り、中之条駅からJR吾妻線で高崎駅、高崎駅から上越新幹線に乗り換えて東京方面へ帰りました。
初冬の群馬県四万温泉をぶらぶら2018年最後の一泊一人旅
1日目の旅ルート
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