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こぼらさんの岐阜県の旅行記

西美濃の名刹 横蔵寺〜華厳寺

  • 家族(親と)
  • 3人〜5人
  • 芸術・文化
  • 史跡・歴史
  • 格安旅行
  • その他

西美濃における天台宗の名刹である両界山横蔵寺と谷汲山華厳寺。 横蔵寺は、比叡山延暦寺とのつながりが強かった歴史を持ち、国指定重要文化財の仏像を22体も所蔵することから【美濃の正倉院】と呼ばれています。 谷汲山華厳寺は【1300年つづく日本の終活の旅 〜西国三十三所観音巡礼〜】として日本遺産に認定された西国三十三所の満願霊場です。生まれ育った実家に近いため、華厳寺には幼い時から幾度となく参拝しています。日本遺産となった西国三十三所の一つとして、気持ちを新たに訪れてみました。

グルメツウ こぼらさん 男性 / 50代

1日目2020年1月2日(木)

両界山 横蔵寺

揖斐川町(揖斐郡)

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西美濃の山深くにある両界山横蔵寺。天台宗の寺院です。もともとは伝教大師・最澄自作の薬師如来像を本尊としていましたが、信長の焼き討ちによって灰燼に帰した延暦寺を再興するために、ここの薬師如来像を遷した程に延暦寺との関わりが強い寺院でした。 薬師如来像をはじめ22体もの国指定重要文化財を所蔵しているので「美濃の正倉院」とも呼ばれています。 とても厳かで静けさを感じる仁王門は、1675年の建立。2階は鐘楼になっていますが、現在は大きな鐘はないようで、鐘つき棒が外に突き出ていません。 建立された時は鮮やかな朱塗りだったのでしょうが、長年の風雪によって水墨画のような薄墨色になっており、かえって荘厳な雰囲気を醸し出しています。

飛鳥川

揖斐川町(揖斐郡)

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横蔵寺境内と駐車場との間を流れる飛鳥川。駐車場から寺の参道に行くには、赤い橋で飛鳥川を渡ります。 駐車場から川の傍まで、階段で下りることができます。この場所から望む、春の桜・秋の紅葉は、さぞや見事であろうと思います。観光シーズンは、夜間ライトアップもされるようです。

橋を渡ると、切り立った石垣が行く手を遮ります。まるで城郭の石垣のようです。 鎌倉時代には38坊を有し、大勢の僧兵を抱えていた大寺院だったというのも合点がいきます。

飛鳥川

揖斐川町(揖斐郡)

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横蔵寺の参道橋の上から右手を見ています。堀のような飛鳥川と、切り立つ石垣が見えるだけです。飛鳥川の水は、とても澄んでいます。 飛鳥川は、寺域を離れると川幅が広がり、初夏の夜にはホタルの群れの乱舞が見られる事で知られています。

両界山 横蔵寺

揖斐川町(揖斐郡)

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赤い橋を渡ると、参道は左に折れ曲がり、楼門に向かいます。橋で川を渡らなければ参道に入れない構造からは、城塞のような印象を受けます。 参道は真っ直ぐですが平らではなく、石段になっています。また参道脇の石垣は楼門まで続いているので、どうしても城の虎口に向かっているような気がします。 高さにして、楼門の何倍もあろうかという杉の巨木によって、お寺に来ているのだと実感できます。

楼門の前から、いま来た参道を振り返っています。いつも訪れる度に感じるのですが、お寺参りに来ているのに、お城見物に来ているような気持ちになります。 土塀に鉄砲狭間や矢狭間があるように見えてしまうのです。

両界山 横蔵寺

揖斐川町(揖斐郡)

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仁王門前の石段を囲む石垣と土塀。まるで城塞の虎口(出入り口)です。 仁王門周辺全体が虎口のような造りになっていて、この写真の様子は、仁王門前の石段(坂虎口)を両脇から見下ろす防塁壁にも見えます。

1663年に建立された三重塔。存在感があり、形も美しいですが、意外にも県指定重要文化財です。もう100年も古ければ、国指定の重要文化財になっていたことでしょう。 横蔵寺所蔵の大日如来像(国重文)には、平安時代末期(1183年)に製作された三重塔の本尊であった事を示す銘が付いています。現在の三重塔は江戸時代の再建版ですが、横蔵寺には12世紀末期より三重塔が存在していたのです。

1671年に建立された本堂。向拝の柱の木鼻に、動物の頭のような装飾彫刻がされており、江戸時代の建立だなと感じます。本堂も県指定重要文化財ですが、完成時の朱塗りの面影が残っています。

本堂の横に、裏参道に下りる坂道があります。そこから本堂の姿を見上げると、江戸時代を感じさせる向拝がみえず、鎌倉〜室町時代の建築物と言われれば信じてしまうたたずまいを見せます。

裏参道から見る三重塔。背の高い杉木立の中に、ひっそりと立っている塔の姿を見ると、室生寺(奈良県宇陀市)の五重塔を思い出します。江戸時代に再建されたものには見えません。

帰り際に、もう一度駐車場から橋と石垣、庫裏・客殿を展望しました。 次の訪問先は、西国三十三所の満願寺である谷汲山華厳寺です。横蔵寺からは、車で20分ほどの距離です。

谷汲山 華厳寺

揖斐川町(揖斐郡)

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谷汲山華厳寺。西国三十三所の33番札所として知られる、天台宗の寺院です。2018年は西国三十三所開創1300年が話題となり、2019年には西国三十三所観音巡礼が日本遺産に認定されました。その西国三十三所の満願霊場なのです。 写真は華厳寺の仁王門。今年は「日本遺産 西国三十三所 谷汲山華厳寺」の横断幕が掲げられていて、日本遺産の気運を盛り上げています。門松の横には、同じく日本遺産の幟も立てられていました。

仁王門をくぐると右手に放生池が見え、池の真ん中に地蔵堂が島のように浮かんでいます。

本堂に行くには、長くて真っ直ぐな石畳の参道を歩きます。

焼香場と手水場に来ると、本堂が目前に見えてきます。ここからは石段を上ります。

谷汲山 華厳寺

揖斐川町(揖斐郡)

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谷汲山華厳寺の本堂。秘仏・十一面観世音菩薩像が本尊です。私は十一面観世音菩薩像を拝見したことがなく、【西国三十三所 開創1300年】や日本遺産【1300年つづく日本の終活の旅 〜西国三十三所観音巡礼〜】を記念した特別開帳を期待しているのですが、残念ながらそういう話は聞けていません。 なんでも、2009年3月に2週間だけ特別開帳されたそうですが、54年ぶりだったそうです。

谷汲山華厳寺 初詣

揖斐川町(揖斐郡)

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正月だったので、本堂は初詣の参拝客でいっぱいでした。外から見ると混み具合がわかりにくいのですが、拝殿は文字通り立錐の余地もない状態でした。余りの人の密集ぶりに、床が抜けるのではないかと心配になった程です。

本堂の斜め前、鐘楼の近くに「芭蕉翁」と刻まれた碑が立っています。立っている場所が、ほんの数メートルですが去年あった場所より移動しているようです。句碑の台座や玉垣の一部に補修された跡が見えるので、台風か何かで巨木が倒れ句碑や玉垣が壊れるアクシデントがあったのかもしれません。 「奥の細道」の結びの地として、芭蕉翁が大垣を訪ねたのは有名ですが、華厳寺にも寄っていたとは聞いたことがありません。この句碑には、どういう由来があるのでしょうか。

苔が碑を覆っていますし、芭蕉翁の筆跡は達筆すぎるので、刻まれた句を読み取るのは苦労しました。どうにか「あかあかと」が読めたので、その場でスマホで検索して調べたら【あかあかと 日はつれなくも 秋の風】という芭蕉の句が刻まれていて、この場所に句碑が立っている事が確認できました。句は「奥の細道」からの出典で、金沢で詠まれたものです。残暑厳しい時期の道中、一遍の風に秋のさわやかさを感じ取った気持ちを詠んだものです。 この句碑は18世紀の終わり頃に建立されたもので、美濃派が建てたと推察します。美濃派は、美濃出身の俳人で芭蕉十哲の一人だった各務支考を源流とし、華厳寺から遠くない北方町に俳句道場を構えていたからです。

明治12年(1879年)に再建された本堂。西国三十三所の中では新しい建造物と言えるでしょう。でも、西国三十三所の満願霊場としての威厳は相当なものがあります。全国各地から巡礼者や参拝者を集める名刹として、地元の誇りとなっています。 華厳寺は、入山料や参拝料を徴収しないのも特徴です。他の西国三十三所を詣でると、入山料や参拝料を納めるのが普通ですから、万人に開かれた寺院だと言えます。

本堂(奥)と大師堂(手前)。この辺りは、ひと頃に比べると見通しが良くなり、明るくなりました。 以前は杉の巨木が立ち並んでいて、昼間でも薄暗かったものです。ここ数年、強力な台風がたびたび接近し、大枝や幹が折れて落下し建物や施設が壊れる事故が起きたので、倒壊の危険性がある巨木を切り倒しつつあるのです。

内仏客殿と庫裏の前を通って石段を下り、経堂の裏手にある庭に来ました。華厳寺のステータスを物語る五本線の土塀越しに本堂と経堂を見ています。 庭には池がありますが、水が抜かれていました。

経堂の横を通って参道に戻り、経堂を振り返りました。経堂の中には、輪蔵と呼ばれる経蔵が収まっています。輪蔵とは、大きな八角コマのような形をした台座の上に、教典を収めた書架が乗っていて、全体を押して回せるようになっています。 輪蔵を時計回りに回すと、収められた経典を全て唱えたものとみなされる御利益があります。幼い頃に経蔵の中に入って輪蔵に触れた記憶がありますが、現在は入る事ができません。

アイドル

揖斐川町(揖斐郡)

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谷汲山華厳寺へ初詣に来て、総門前の交差点角にある「喫茶&レストラン IDOL」に車を駐めました。中高生とおぼしきアルバイトの男の子たちが、寒い中、初詣にやってきた車たちを店の駐車場に誘導していたからです。華厳寺からは最も離れた駐車場ですが、すんなり駐められる良さがあります。駐車スペースは案外広く、20台程度は駐められそうでした。 正月の間、総門前交差点は南からのアクセスに規制されるため、ここが総門の外では一番近い駐車場になります。 毎年、華厳寺に参拝した後は参道の茶店に入って飲み食いしていますので、今年は趣向を変えて、ここで食事をすることにしました。いつも横を通るときに、一度は利用してみたいと思っていたのもあります。

これが「喫茶&レストラン IDOL」の駐車整理券。町営駐車場だと400円ですが、少し遠い場所なので、料金は時間制限なしで300円と割安に設定されています。 しかも、初詣を終えたあとに店で飲食すれば、返金される仕組みが面白い。町営駐車場だと返金はありませんので。

店内の様子。古刹の門前通り沿いにある茶店や食事処と比較すると、広くて明るいカフェレストランです。

アイドル

揖斐川町(揖斐郡)

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客席の様子。決して都会的に洗練されているとは言えませんが、胡蝶蘭が窓辺でかわいい花を付けていて、良い雰囲気です。店主の、蘭や店を大事にしている気持ちが伝わってきます。

カツ丼。味噌汁や香の物が付いているし、なかなかの味でした。

1日目の旅ルート

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