宿番号:303948
山河の四季と共にあるがままの吾に環る茅葺の古宿 湯滝の宿西屋のお知らせ・ブログ
葦簾(よしず)を通して吹く風に…
更新 : 2010/7/22 20:04
街道に面した本館正面です。
今日は、和室6帖間の小さな客室が並ぶ1階の窓辺に、真新しい葦簾をかけました。冷房を備えていない部屋に自然の風を取り込めるよう、網戸の代わりに備えたものです。エアコンほどの決定的な効き目はないかもしれませんが、見た目にも涼しげなエコ&通気性抜群の遮光空間の出来上がり!!実際客室に入ってみると、何もなかった使用前よりも確実にクールダウンしているのがわかります。日本の誇るべき生活の知恵ですね。
今時の世にあって、何で西屋は快適さとほとんど無縁なの?お客様からよくそのようにご指摘を受けます。特に若いスタッフも、西屋にいると時代から取り残されたみたい〜という声を聞いたりもします。
でも、そう簡単には変えられない。いや、変えてはいけないものが西屋にはあるのです。どんなに不便に見えても、自然の厳しさと優しさをしっかり受け止められる深くてしなやかな“器”を、西屋は持っていると考えています。何よりも先祖から引き継いだ大切な魂が宿っている…。
私たちはそれを正しく次の世代に繋いでいくために、時には悶々と悩まされつつも西屋に磨きをかけ続けていく大切なバトンをお預かりしています。
そしてそんな西屋のこだわりにたくさんのお客様が共感し、実際お泊りにいらしてくださっています。これほど心強いことはありません。
この夏、葦簾を通して流れてくる自然の涼にありのままの日本の夏を感じていただければ幸いです。