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登山電車で行く絶景露天風呂の宿 常盤館のお知らせ・ブログ
「花岡錬三郎の事件簿」 その2
更新 : 2010/12/11 19:12
「あの花岡錬三郎とかいう男、社長のおじさんとか話してたなー。
自分と同じ年位にしか見えないのに。わけわかんないよね!」
「はあ??そんなわけないでしょ。」
湯文が脱力したように言った。
「渥人、それは本当か?」
美冬は湯文と全く違う反応をしていた。
「う、、うん。?」
夏美がうなずく。
「そうか、わかった・・・。」
そうつぶやくと、美冬は部屋を出て行ってしまった。
「どうしたんだ??なか兄??」
夏美がつぶやく。
「それと、ようこ姉、例のお宝のことなんだけど・・・・・。」
「うまくいきそうなのか?」
「うん。」
耳元で周りに聞こえないように、夏美が話しだした。
「社長あの花岡錬三郎って一体誰なんですか?知り合いのようですが。。。」
支配人の湯元が心配そうに社長に尋ねた。
「あの人は俺の・・・。いやなんでもない、気にするな。只の親戚だ。」
戸惑いを隠しながら社長は言った。
支配人が心配するのも無理はない。30年間常盤館の苦楽を共にしてきた
仲間である。
「ところで、アレは大丈夫そうか?」
社長が言う。
「はい、特に変わった様子はありません。ですが、このままで
よろしいのでしょうか。」
また心配そうに湯元が社長に尋ねる。
「ああ、そのままでいい。そのままで。」
深いため息をつき、社長はつぶやいた。
ザクザク。
雲の助にある猫石仏の近くで、なにやら土を掘り返す音がしている。
「ほー見つかってしまったか」
錬三郎がニヤリとしながらつぶやいた。
「さて、どこに行ったのやら、見つけ出さねばならんのー」
スコップをひょいと持ち上げ、登山電車も使わずに山を降り始めた。
と思った次の瞬間錬三郎の姿は無くなっていた。。
これは常盤館冬の推理イベントの告知です。
登場する人物・場所はすべて本物っぽいフィクションです。