はいさい！「琉球ナビゲーター」の儀間です。

この時期になると必ず紹介している「展覧会」があります。
それが「首里高等学校 染織デザイン科卒業作品展−そめおり展−」です。

首里城の近くにある首里高等学校には全国でもめずらしい「染め」と「織り」を学ぶ「染織デザイン科」があります。
首里城のあった首里には琉球王国時代、国王やその家族など王族や貴族の用を満たすために、染物や織物の職人が多くいました。
また、琉球王国時代の女性は王妃から庶民にいたるまで、家族の衣服を作るため一般に織物をしていました。
琉球王国が無くなり、琉球王国の織物や染物は衰退していきますが、決定的だったのが戦争でした。
戦後、織物や染物の技術の伝承が途絶えることに危機感を覚えた有志によって首里高等学校の染織デザイン科は設立されました。
以降、今日までこの科からは織物や染物の技術者が巣立って行っています。

今回が64回目を迎える「そめおり展」。
会場を訪れるたびに思うのは高校生たちの瑞々しい感性です。
もちろん技術的にはまだまだですが、商業工房の作品には見られない斬新な文様など使われ、はっとして感動を覚えるほどです。
また、作品につけられたキャプションからは製作にあたっての熱い思いが伝わってきます。
これらの作品を見るたびに、伝統工芸が次の時代へ引き継がれていくのを確信して、うれしい気持ちになります。

「首里高等学校 染織デザイン科卒業作品展−そめおり展−」は

開催期間：2024/01/23(火) 〜2024/01/28(日)
開場：10:00 閉場：19:00(最終日：17:00まで)

会場は国際通りの入り口パレット久茂地6階にある「那覇市民ギャラリー」です。

アクセスも至便ですので、是非、足をお運びください。