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美ヶ原温泉 湯宿 和泉屋善兵衛のお知らせ・ブログ
町なか覗き見「松本平盛夏の祭祀大締め」
更新 : 2011/10/14 19:20
松本が信濃国随一の城下町であったことは現存の国宝松本城の巨大な天守からして想像に難くないでしょう。
松本が小笠原氏からの歴代領主の英才により繁栄をもたらされたことと表裏一体にして、土民の結束した縁こそが城下にまちの発展への活力を育んだのです。町衆が、代々の血縁とともに、お隣り住まいや伝統文化を一にする地域集団というまとまり(地縁)を意識するようになったのは、現在の「深志神社」(旧宮村社)に奉られた氏神様の存在とそれを崇める松本平の夏祭りに端を発するといえます。
さて、松本旧市の町会に保存される舞台(現16台)がお目見えし「深志神社」へと練り歩くお祭り「神道祭」(しんとまつり)が10月1〜3日に行われ、華麗に装飾された舞台を一目拝見しに中日の10月2日に出かけました。
以前の記事で紹介しました須々岐水神社例大祭の舟と本体の造りは似ており、それとない親近感と、骨格・彫刻・人形・提燈等の飾りに洗練された品を感じました。
今となっては舞台の数も昔よりは少なくなっている状況ですが、姿を消した舞台も他の地域に引き取られ大事に保存され、中には県宝に指定されるものもあるということであり、未だに人々の心の中ではかけがえのない地域の絆を根元から支える伝統の祭祀となっているものと思います。
神道祭が一連の松本平の真夏のお祭りを華やかに締めくくり、そして城下町の人情味を後世に伝承させていく歴史と所縁あるお祭りになったことでしょう。
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