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宿番号:311615

里山の時と流れに身を任せ、ゆったりほのぼのふれあい湯治。

川渡温泉 (鳴子)
古川ICを降りたら、国道47号線を鳴子方面へ約45分

東五郎の湯 高東旅館のお知らせ・ブログ

宿泊施設ブログ

  • 思い出ひとつ...

    更新 : 2012/12/2 16:02

    今はそうでもないが 
    子供の頃 欲しいものがあると無性に手に入れたかった
    例えば スキーのエッジ

    エッジの無い板だけの物と それが付いている物とでは
    急斜面での制動力に大きな違いがあり
    新雪ならまだしも アイスバーンでは板が流されてどうしようもなかった
    上達するには どうしてもエッジの付いた板が欲しかった

    その日は 特にせがんだ
    エッジの付いた板が欲しい欲しいと 
    忙しく働く母にまとわりついては せがんだ

    夕食を終えたとき 父が防寒着を着て外に出て行った
    今頃なんだろう...
    そして夜の9時近く 荷物を手にして父が戻り スキー持って来いと一言
    いつもと違う父の口調に これから始ることへの予感めいたものを感じた
    良いことなのかそうでないのか とりあえず言うことを聞こう

    角の減ったスキー板を持っていくと 父が鑿を手にしていた
    傍には ドライバ゛―や先の鋭いハンマーもある
    板を膝に乗せると鑿を器用に操り 板の端をエッジをつけるために削り始めた
    だるまストーブの傍で 額に汗を滲ませながら鑿を操る父
    こんな時間にバスも無いのに 寒い中鳴子まで歩いて エッジの金具を買いに行ってくれた父

    いつも怖くて 傍にさえ寄ることのなかった父だが
    この時ばかりはお父さんと呼びたくて 
    わがままを聞き入れてくれた嬉しさと 苦労をかけた恥ずかしさで
    何か今までとは違ったものが二人の間に流れているように感じて 嬉しかった

    もうすぐ 雪に覆われる川渡です...
    雪が 遊び道具だった頃の ちっちゃな思い出一つ.....

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