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宿番号:311615

里山の時と流れに身を任せ、ゆったりほのぼのふれあい湯治。

川渡温泉 (鳴子)
古川ICを降りたら、国道47号線を鳴子方面へ約45分

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  • キャリフォーニアの青い空

    更新 : 2025/3/4 4:23

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    音楽は子供の頃から好きだったが、音に魅入られたのはいつの頃だったろう

    父のオーディオで、高校時代から「テイク.ファイヴ」やキャノンボール.アダレイの「スコッチ.アンド.ウォーター」を聴いていたので、ジャズに馴染んだのも、早熟系のような気がする
    ポップスも好きでよく聞いてはいたが、耳に馴染むとすぐ飽きてしまい、次の流行に追い付くにはお金が足りなかった
    早々、レコードなんて買えなかったし..

    どうしてキヤノンボールやポール.デズモンドが私の中に入って来たのか、今となっては定かではないが、ポップスよりも大人びて、若干、民族的誇りの香りも漂い、かっこよかったのである
    思えば、よく行ったレコード屋さんの店内に貼ってあったブルーノート系のポスターを見て、レノンやミックとは、一線を画していると思ったに違いない
    店員の女の子もチョット、日本人離れした子だったし..
    そして、なによりも、何度聞いても飽きが来ず、聴けば聴くほど音の中に入り込んでいけるような気がした
    次に来るメロディーの予測が出来ずに、主旋律をベースにしたアドリブなんてものも、初めて知った

    全てが、川渡には無い世界だった
    今では懐かしい“山のあなたの空遠く、幸住むと人の云う
    ああ我 人と尋めゆきて 涙さしぐみ帰り来ぬ
    山のあなたはなお遠く 幸住むと人の云う”
    こんな感じで、外の世界、まだ見ぬ世界への好奇心が芽吹いたころでもあった

    また、思えば成長過程の一つとして、自分だけの世界に対する欲求も芽吹いていたようだ
    父のばかでかいオーディオセットも良かったのだが、自分だけのものが欲しくなってしまったのである
    でも、金が無い
    子供の権利行使として、ねだって見たが、あっさりと却下
    また、ねだった
    それも、ダメ
    仕方なく条件交渉に入り、夏休みの間だけ牛の世話をすると云ってみた
    父が、やんわりとニヤついたような気がした
    心の中で、“イエーッ イエーッ イエーッ”と三回叫んだ
    なにがイェーッなのかを判らないが、多分、ビートルズの影響で...
    そして、ここだと思い、攻めた
    アニマルズの“ブンブンブン”で、攻めまくった
    攻めて攻めて攻め切って、努力の結果、首を半分まで振らせたのだ
    勝利はこの手にあった
    もう、頭の中に欲しいものをしっかりとイメージしながら...

    カリフォルニアの青い空へ、一歩を踏み出した瞬間だった.....

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