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宿番号:311615

里山の時と流れに身を任せ、ゆったりほのぼのふれあい湯治。

川渡温泉 (鳴子)
古川ICを降りたら、国道47号線を鳴子方面へ約45分

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宿泊施設ブログ

  • キャリフォーニアの青い空

    更新 : 2025/3/23 2:35

    13
    父の首を、やっと振らせて手にしたステレオセット

    最初にレコードの針を落ろした曲は、今でもはっきりと覚えている
    リーモーガンの“ブルースマーチ”
    規律あるリズムの中で鳴り響くトランペットの、決意を内に秘めたクールな響き
    そして、ほどよい間合いで絡みついてくるサックスが、かっこよかった
    ベニーゴルソンとの二重奏だ
    機器の性能は、今のものとは比べようもないが、夏の日の頑張りが報われたことで嬉しかったし、
    なによりも、父との距離が少しではあるが縮まったことの方が、もっと嬉しかった

    「お前は、俺にではなく、自分に反抗しているだけだ」
    中学の時、父から言われたこの言葉は生涯忘れることはないと思う
    これが反抗期なんだと判るくらい、父に反抗していたイガグリ坊主
    自分から話しかけることは一切なく、父に何か言われると口ばしを尖がらせては文句を言っていた
    だが、文句を言っても、いつの間にかげんこつは飛んでこなくなっていた
    それをいいことに、口ごたえの絶え間ない関係になっていたが、計算もあったのかもしれない
    距離を推し量っていたのだ..げんこつが飛んでくるまでの距離を

    大人との接し方に、ずるさを覚えてしまった14歳
    それを思うと情けなく、非力な自分が意地汚く、自己嫌悪の塊が反抗期という制服を着て、凍えそうな気持を抱えていた中学時代
    今思えば、父の手のひらで一端の大人ぶっていただけなのだが...

    その後、ソニーのコンポがどのような運命を辿ったのか今となっては忘れてしまったが、
    22歳の上京後、しばらくは手元にあった..神田川沿いのアパートに...
    初めて田舎を離れたせいもあり、多少の感傷も手伝い、
    カリフォルニアの青い空が、新宿西口、夜空を焦がす紅い空になっていた.....

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