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延命館のお知らせ・ブログ
”隠家森をご存知ですか”
更新 : 2018/12/11 15:20
昼前から狐の嫁入りと空っ風で落ち葉が宙に舞い、気温は20℃以上に上昇し、全く以って妙な天候です。
今日もまたクスノキがテーマですが、『筑前國續風土記』に「又此惠蘇町の邊,に隠れ家の森とてあり。是は此關にて、名のざらしものを通さざりける故、此森にかくれぬよしいひ傳たり」と記されています。
これは11月26日のブログと関連性があり、斉明天皇が朝倉へ遷都した際に宮殿を守るためこの辺りに「朝倉の関を設けられ、ここを往来する人は名乗りして通り、名乗れない人は夜になるまでこの森へ隠れていたと伝承されています。
天智天皇御製「朝倉や木の丸殿に我をれば名のりをしつゝ行はたが子ぞ」は斉明天皇崩御のとき、もがり宮で詠まれたものです。その名残が国指定天然記念物のクスノキで、樹齢1500年以上、幹周18m、全国第8位の巨樹で抱き込んだムクと共生していました。また、福岡県は全国巨木ベスト10(クスノキが9割を占める)の第6位にランクされた宇美八幡宮のクスノキ(衣掛けの森)もあって、クスノキの巨樹が至る所に見られます。
隠家森は原鶴温泉から西へ車で7分ほどです。