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延命館のお知らせ・ブログ
”下古毛の大クスです”
更新 : 2018/12/5 14:48
12月というのに春みたいな陽気が続きます。
さて、今日もまたクスノキがブログテーマとなり恐縮ですが、樹齢600〜900年、幹周13m、全国巨木の第45位前後にランクされてもおかしくないのに無指定と、不可解な「下古毛の大クス」が原鶴温泉から西(車で12分)に存在します。
筑後川本流から山田井堰に於いて分岐された堀川用水が流れる水田地帯のなか、田園に立つ高い樹幹は遠方からも容易に見える下古毛地区のシンボルであり、ご神木と崇められています。
クスノキは本州西部の太平洋側、四国、九州に広く分布し、生長が早いうえ樟脳(医薬品・香料・殺虫剤・防臭剤などに利用)を含むため温暖地域で盛んに栽培され、また堅く緻密で虫害や腐敗に強いため巨材が得られる長所から、古代より建築材・家具・船・仏像に使われました。
参考までに全国巨ベスト49(58本)のうち33本がクスノキ、11本がスギ、5本がイチョウとカツラ、2本がケヤキ、1本がエドヒガンとトチノキです。
下古毛のクスノキ東隣りは観音堂が祀られ、標札には「聖観世音郡中三十一番札所」とあり、鎌倉時代末期から人々の営みを粛然と見つめてきた巨樹は歴史のロマンを感じさせます。