宿番号:313921
延命館のお知らせ・ブログ
”フルーツロードその2”
更新 : 2019/6/10 15:32
先月の25日にユニークな国道210号線浮羽バイパスをブログテーマとしましたが、花モモの咲く地点から西へ3km(吉井町長栖付近)行くと、南側の歩道にはアカガシが植えられていますが、北側にはなんと柑橘類(スイートスプリング・青島四号・ポンカン等)と河津桜(カンザクラの園芸品種)が一定の距離をおいて交互に植えられています。
8日前に街路樹の原点に回帰すると書きましたが、日本に於ける街路樹の歴史は6世紀後半(古墳時代後期)、敏達天皇の治世に難波でクワの並木が作られ、その後8世紀半ば(奈良時代中期)、聖武天皇は平城京にタチバナとヤナギの並木を作り、また、光明皇后は都大路に貧しい人が飢えないようモモとナシの木を植え並木道にしたと云われます。
さらに、天平勝宝6年(754年)に帰朝した遣唐使の報告(唐の道路には木が植えられ、往来する人々はその傍らで休息をとり、夏は暑さを避け、飢えれば果樹の実を採り食べている)を受け、天平宝宇3年(759年)、淳仁天皇は畿内七道諸国駅道の両側に果樹となる並木・街路樹の植栽を決めました。これが国の街路樹行政の始まりです。
ただ、この付近に駐車場がなく、フルーツロード両側は建物も疎らで、単に田が広がっている状況のため、散策しているひとをあまり見かけません。車窓から珍しい街路樹を眺めるだけが精一杯のようです。