耳納連山の麓に県道１５１号線があり、吉井町白壁の町並みから西へ１km程行くと富永へ着きます。ここには数多くの小円墳があり、現在でも６０基以上の古墳が残っています。その中でも珍敷塚古墳・原古墳・鳥船塚古墳・古畑古墳の４基からなる屋形古墳群（昭和６１年２月、国史跡に指定）は、古墳ごとに図柄が違い、石室の壁に鳥や船・人物・靫（ゆぎ・矢を入れて背負う革製の用具）・盾などの絵がある装飾古墳として有名です。
　屋形古墳群の珍敷塚古墳（めずらしつかこふん）は道路沿いの南側に位置し建物で覆われています。ただ、標示がなければ一軒の小さな土蔵と間違えるでしょう。
　古墳は昭和２５年に発見されましたが、絵のある奥壁と壁の腰石が残っているのみで古い時期に破壊されていたようです。
　壁画が約１３００年以前のものと推定され、ゴンドラ形の船へ靫３個と人物が乗りその下は月に住む動物２匹（ガマガエル）他が描かれており、赤と青の顔料を使い岩の地肌を利用して３色で構成されています。　
　なお、見学される方は「うきは市立歴史民俗資料館」にて予約が必要です。