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みんな大好きな甘〜い・・・ 「奈良で初めて」物語」
カテゴリ:イベント・フェア 2014年4月19日(土)
更新 : 2014/4/9 16:13
みんな大好きな、餡の入った甘い饅頭は、奈良で初めて作られたとご存知でしたか?
そもそも饅頭が生まれた中国では、肉や背脂の入ったいわゆる肉まんのことを「饅頭 マントウ」といいました。
南北朝時代に中国の杭州から渡来した林浄因という人物が、奈良に居をかまえ、肉食が許されない僧侶のために、豆を煮詰めて甘葛と塩で味を整えたあんを小麦粉を練った皮に包んで蒸したものが、日本の甘いお饅頭の始まりだといいます。
この「奈良饅頭」は、人々が初めて口にする美味しさで、大評判に。
ついに、奈良県五條市の賀名生の行宮に滞在していた南朝第二代の後村上天皇に献上されることとなりました。天皇はたいそうお喜びになり、これが縁で林浄因は宮女と結婚することになりました。
結婚式のとき、紅白の饅頭を各所に配ったそうで、おめでたい時に紅白の饅頭を配る風習が生まれました。
ホテルアジール・奈良から徒歩8分ほどの場所に、
「饅頭の祖神林神社」と「縣社漢國神社」という二本の石標に挟まれた参道があり、その奥に、漢國(かんごう)神社が、そしてその境内にお饅頭の神様として林浄因を祀った林(りん)神社があります。(写真一枚目。お饅頭の形の石に注目。)
4月19日には林神社例大祭「饅頭(まんじゅう)まつり」が催されます。
全国の菓子業者が神前に各自製造の銘菓を供え、能楽の奉納などが行われるほか、一般の参拝者もお饅頭がいただけます。
また、この場所は、徳川家康が大阪冬の陣の折、木津の戦いに敗れて奈良に逃げてきた際、神社の前で作業していた桶屋の桶に隠れて九死に一生を得たという言い伝えがあります。
家康はその恩に報いるため、鎧一両を神社に奉納し、累代の将軍が年々使者を立ててお祀りしてきました。
現在、鎧は奈良国立博物館に寄託されていますが、複製が神社境内でご覧になることができます。
まさにグルメにも、歴史ファンにも素通りできない場所と言えましょう。
ホテルアジール・奈良から、お散歩がてら、お立ち寄りになるのはいかがでしょうか。