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  • 水鏡天満宮の扁額

    更新 : 2015/9/22 14:57

    アクロス福岡の天神中央公園とは反対側の入り口の向かい側に「水鏡天満宮」という小さな神社があります。菅原道真ゆかりの由緒ある神社です。福岡市中央区「天神」の由来はこの神社にあるそうです。当ホテルからは歩いて5分少々の所にあります。

    さて、こちらの神社の鳥居の扁額は、福岡出身の元総理大臣広田弘毅が小学生のときに揮毫したものとして有名です。

    広田弘毅は福岡の名門である現在の修猷館高校を卒業後、東京帝国大学(現東京大学)から外務省に入省、各国に駐在し、オランダ公使などを経て、外務大臣、そして福岡県出身者として初の内閣総理大臣に就任しました。ちなみに、外務省の同期にはかの吉田茂の名前が挙がります。公私ともに親しい間柄だったそうです。

    広田が外務官僚・政治家として活躍した時代は、世界列強が植民地獲得競争とその再配分を巡って争い、日本もそれに巻き込まれるように「戦争」へ歩みを進めていました。その中で広田の政治姿勢は一貫して「戦争回避」であり、「私の在任中は決して戦争はない」と総理大臣時代に言明していました。そのため、軍部とも激しく対立することになります。

    終戦時、近衛文麿や松岡洋右が死亡していたため、文官を代表するものとしてGHQに捕えられ、極東軍事裁判においてA級戦犯に指名され死刑に処せられました。常に戦争に反対し続け、その回避に身命を賭して取り組んだ広田が、その対極にあった軍部の幹部たちと共に刑死するとは、いったい何の因果でしょうか・・・

    広田はGHQでの取り調べおよび裁判の過程において、一貫して黙秘をつらぬき、一言も発せぬまま従容として死刑判決を受け入れたそうです。

    もし、タイムマシンで歴史のワンシーンに立ち会うことが許されるならば、私は迷うことなく巣鴨プリズンの広田弘毅に会いに行き、「あなたはなぜ、死ぬとわかっていて黙っているのか」と問いかけます。
    私にとってその問いかけは、一生の命題として向き合っていくべきものと考えているからです。

    当ホテルへご宿泊の際は、一度、水鏡天満宮に足を運ばれて、扁額ににじむ一人の男の生き様の片りんを感じてみてください。

    最後に、広田弘毅に関してもっと知りたいという方におススメの書籍は、
    「黙してゆかむ―広田弘毅の生涯」(北川晃二著:講談社文庫)
    「落日燃ゆ」(城山三郎著:新潮文庫)
    です。

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