宿番号:316820
1200年続く幻の湯治の郷 湯郷温泉 季譜の里のお知らせ・ブログ
上座と下座 その2
更新 : 2008/6/28 17:04
先日は、上座・下座の原則についてお話させていただきました。
上座から見て左の方が、右よりも上位になるという原則をお話いたしましたが、ここでひとつ疑問が生まれます。
お雛様って逆じゃないですか???
雛壇から見て左側に「左近の桜」、右側に「右近の橘」がルール通り飾られています。
雛壇から見て左側(画像にむかって右)には髭をたくわえた位の高い左大臣が、
右側(画像にむかって左)には左大臣より位の低い右大臣がいます。
しかし、お内裏様とお雛様は、雛壇から見て位の高い左側に、お雛様がいます。
なぜなのでしょう?
男性と女性はどちらが偉い?ということを申し上げたい訳ではありませんし、
男尊女卑とか女尊男卑について議論したい訳でもありません。
家庭内では、奥様の方が高い地位にいらしても、せめて仕事場では旦那様を立てていただきたい!
ということを申したい訳でもありません。
その理由には諸説あるようですが、大正天皇が即位される際、洋装で西洋の風習にならい、
国際ルール(右側上位)にのっとり、立ち位置を今までと逆にされたという説が有力です。
そして以後、お内裏様とお雛様も、画像のような位置関係になったという訳です。
なお、京都のお雛様は、昔からの風習通り、お内裏様が向かって右、
お雛様が向かって左に飾られているそうです。
季節外れのお雛様話でした。