本日も前回に続き、当ホテルの美術品のひとつでもある
「煉瓦造りの外壁」についてご紹介させていただきます。

日本国内に残される優れたレンガ建物は,
ほとんどがイギリス人によるもの。
東京駅の赤レンガ駅もそのひとつですが、
関東大震災の時びくともしなかったのは
イギリスの熟練工によるものでした。

川久プロジェクトでは、
イギリスで煉瓦技術においてBEST３に選ばれた
IBSTOCK社に外壁のデザインを依頼、
使用された煉瓦は73種類140万ピース、3500ｔに及びました。

英国産の煉瓦を使用するまでに、
水洗い、梱包、揚重など10回以上の工程を経ねばならず、
ち密なレリーフ模様やオーバーバンク（岩壁の傾斜が，
頭上に庇（ひさし）のようにおおいかぶさっている部分）、
防水性、断熱性を高める構法など複雑を極めました。

煉瓦はすべて微妙に形が違うもの。
それを精巧に積み上げていく作業は熟練の技術が求められます。

施工には、最盛期で約80人もの職人が作業にあたり、
巧妙で美しい煉瓦模様の外壁を造り上げました。