宿番号:322692
城崎温泉 お宿 白山 はなれ「里山の四季」のお知らせ・ブログ
80年以上豪雪に耐えてきた天井の梁がお迎えします♪
更新 : 2012/2/3 2:26
離れ『里山の四季』は、昭和2年に建築された但馬の古民家で、
以前は、当館の本宅でした。
それを平成16年にリノベーションして、露天付き客室の離れ『里山の四季』
として、オープン致しました。
大正14年の北但大震災の際に、木造3階建ての建物が、
一瞬にして、2階になり、1階にいた人達をあっという間に押しつぶしたのを
見た私の祖父が、その当時の耐震対策として、考え付いたのが平屋の建物だったようです。
震災後の新築を試みた際に、当館の持ち山から木材を全て切り出し、
現代より大量に降った雪に耐えられるようにと、
大きな梁で屋根を支えました。
よほど、地震が怖かったのか、当時としては、破格の建築費用で、
自宅を新築したようです。
今では、国産、それも持ち山から木材を切り出し、
乾燥させて、釘を使わずに組んでいくという大変時間のかかる建物
は、到底採算に合わないので、もう建てることはできないと思います。
私が子供の頃は、もう囲炉裏も切っておりませんでしたので、
この梁は、天井の中に隠れていましたが、
リノベーションの際に天井をはがしたら、姿を現して、
こんな立派な梁を天井で隠すのは、もったいないと
むき出しのままで、リノベーション致しました。
なので、天井までの高さが5mもあり、大変解放感のある空間が演出出来ております。
今日の様に久しぶりに、
大雪の日になると昔の囲炉裏にいぶされ、強度を増していたであろう天井の梁に
思いをはせます。
昔は、この様な雪の日が多く、
太陽を見ることが冬の間に何度あったでしょうか?
冬の雪の日は、外湯まで長靴で歩いて、帰り道も温泉のお陰で、
ずっと、ほかほかだった事を思い出します。
里山の四季に変身してからも天井の梁はずっと、変わることなく、
雪に耐え、今度は、お客様をお迎えしている。
雪国の梁が伝える昔話が聞こえてきそうな「里山の四季」の1夜。
ちょっとタイムスリップしたような冬の旅は、いかがでしょうか?
館主
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