宿番号:322820
旅情にとける、出雲のぜんざい
更新 : 2025/8/13 19:28
夕暮れ、湯上がりの肌を夜風がやさしく撫でるころ。
出雲を歩けば、あたたかな明かりに誘われて甘味処に辿り着きました。
湯気を立てる一椀のぜんざい。
ふっくら炊きあげられた小豆の甘みと、
白玉のやわらかな食感が
旅の疲れをそっと解きほぐしてくれます。
甘い香りが心を満たし、
言葉少なに微笑み合う時間は、
旅先だからこそ生まれる小さな宝物です。
湯宿へ帰る道すがら、胸の奥にぽっとあたたかな火が灯る
――それはきっと、ぜんざいと出雲がくれた、忘れられない旅の思い出でした。