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湯村温泉 ゆけむりの宿 朝野家のお知らせ・ブログ
/// 平家物語の沙羅双樹 /// 2012.3.14放送分
更新 : 2012/3/14 8:40
平清盛ブームの今年、平家に関する歴史や物語が脚光を浴びていますね。
祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声 諸行無常(しょぎょうむじょう)の響きあり沙羅双樹(さらそうじゅ)の花の色盛者必衰(じょうしゃひっすい)の理(ことわり)をあらはすおごれる人も久しからずただ春の夜の夢のごとし有名な『平家物語』の冒頭です。
沙羅双樹とは、お釈迦様が亡くなるときに、真っ白になったという伝説の樹のこと。インド原産の熱帯樹で、春にはジャスミンのような香りがする白い花を咲かせます。
日本の風土では自生しない植物ですが、その昔、夏椿(ナツツバキ)をお釈迦様ゆかりの沙羅双樹だと信じた人がいて、以来、日本では夏椿を沙羅の木(シャラノキ)と呼ぶようになったといわれています。
夏椿は春に芽吹き、6月から7月にかけて白い花を咲かせます。朝に開いた花が、夕方にはぽとりと落ちてしまう、はかなく美しい一日花。
平家の栄枯盛衰を伝えた『平家物語』の沙羅双樹については、さまざまな説があるようですが、この夏椿のイメージがぴったりかもしれませんね。
兵庫県の神戸市立森林植物園には、夏椿の林があります。
梅雨空に白い花が浮かびあがる、幻想的な沙羅の木の道を散策しながら、平家物語の世界に思いをはせる・・・。そんな楽しみ方も、今年はできそうですね。
(墨絵:朝野家社長 朝野泰昌)
*『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、毎週水曜日FM山陰(16:55〜17:00)放送、日本海新聞・大阪日日新聞に掲載されます。
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