今日は、当館の庭園から「ラインくだりの発着所」に続く階段を降りてお楽しみ頂ける国の名勝及び天然記念物『岩畳』の散歩コースをご紹介します♪
まだ、恐竜が生きていた時代、恐竜が絶滅したと言われる白亜紀の末(6550万年前)の1500万年くらい前、長瀞一帯は、海の底でした。海底に堆積した20〜30kmの地層が膨大な圧力と高い温度によって『結晶片岩』となり、それが長い年月をかけて隆起し、荒川の水の流れに磨かれて、現在の名勝『岩畳』が形成されました。地下深くで起こった変成作用や上昇の過程が地表で観察できることから、「地球の窓」と言われています。
圧倒的な地球のエネルギーや荒川の水の流れによって造られた長瀞は自然の大きな力に直に触れることのできるとても貴重な場所です!
岩畳の対岸にそそり立つ断崖は荒川が断層に沿って流れることによってできました。特に赤みを帯びた断崖は中国の名所にちなんで【秩父赤壁】と呼ばれています。
岩畳の上にある丸い穴は、【ポットホール】といって、はるか昔、この岩の上を川が流れていた時、渦巻く流れによって石が川底を削ってできたものです。
岩畳の岩の隙間に咲く、可憐な白い花、自生の《野ばら》を見つけました。岩の隙間にあるわずかな場所に根をはり、可憐でありながら、凛とした生命力の強さを感じます☆
あまり知られていないのですが、岩畳の対岸にはいくつか『滝』があります。
一つは、先日(6/15)の大雨の後にできた一筋の滝、「明神の滝」といいます。今日は、残念ながら、もう水は流れていません。
同じくあまり知られていませんが、実はもう2つあります。秩父赤壁からちょっと歩いたところにある『男滝・女滝』。今日、わずかに水は流れていました!
カップルで来るとパワーを貰えそうなところです☆
今日ご紹介したのは、岩畳散歩の短いコースでした。次回は、【小滝の瀬】ラインくだりの中で最も速い瀬(散歩道から急流を下る舟を間近にみることができます)も見られる長いコースも紹介します♪
※今日ご紹介した岩畳の上は特に決まった遊歩道はありません。岩の隙間や淵などに十分気をつけて散策してください。