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信州湯田中温泉 よろづやのお知らせ・ブログ
あわや転落――妙高でヒヤリとした話。 その2
更新 : 2010/7/24 21:09
アルファベットのCの形をした
外輪山の中にそびえる内輪山、
妙高(2454m)の頂上はそこにあります。
わたくしたちは森の中の辛い登りを
ヒーフー言いながら――といっても
息が上がっていたのはわたくしだけでしたが――
4時間以上かけて歩き、
11時ごろようやく頂上直下の鎖場にたどり着きました。
この鎖場、高さは10mくらいあるでしょうか。
しかし崖には所々溝が掘ってあって、
基本通りに登っていれば危険なところではありません。
その岩場をまずわたくしの「山の師匠」がよじ登り
岩盤を横切る細い「棚道」に着いたとき、
上から両手にストックを持った
おじいさんが降りてきました。
師匠はおじいさんとすれ違ったあと
その頼りなげな足取りが気になり、
彼の歩みを目で追いました。
するとおじいさんはストックを突きながら
岩に背を向けた姿勢のまま、
崖を降りようとしたのです!
アッと思った瞬間、
おじいさんは崖の上でズリッと足を滑らせました。
「危ないっ!」
師匠は「止まれ!」と強く念じました。
崖下にいたわたくしの頭上に
小石がパラパラと落ちてきましたが、
おじいさんは何とか片足で踏ん張りました。
「そのまま降りてはダメです!
後ろ向きになって鎖につかまって!」
おじいさんはハッとなり、
向きを変えて鎖につかまろうとしました。
しかしストックが邪魔で握れません。
「ストックはリュックに差して降りるんですよ!」
しかしおじいさんはストックを
リュックに差したことが無かったらしく、
どうしたらいいのか分かりません。
また足場も不安定で
リュックを下ろす余裕が無いため、
彼は右手にストックを2本とも持ち、
左手で鎖につかまって降りようとしました。
「両手でつかまらないと、
体重を支えられませんよ!」
仕方なくおじいさんは
ストックの紐を右手首に通し、
後ろ向きになってヨロヨロと降り始めました。
途中も何度か足を滑らせていましたし、
またストックが岩や鎖に引っかかって
大層難儀していました。
まあしかし、あのタイミングですれ違わなかったら、
彼は確実に転落していたことでしょう。
妙高の鎖場は、
あわや天国への階段になるところだったのです。
(続く)
ブログ担当 ミソサザイ
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