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宿番号:337486

受け継がれる歴史の湯 登録有形文化財「桃山風呂」

ハイクラス

湯田中温泉
車/上信越道・信州中野IC→R292佐野・角間ICより3分。電車/長野電鉄湯田中駅徒歩7分(15:00より送迎有)。

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    剱岳2  頂上に届いた訃報。

    更新 : 2010/10/7 11:20

    剱岳の頂上直下では、
    山慣れた若者たちが
    渋滞している岩場でのんびりと順番待ちをしていました。

    そこを空身でヒーフー言いながら上がってゆくと
    「お2人さんお着き〜」という声が響き、
    若者たちは岩に身を寄せて
    すれ違うための足場を作ってくれました。

    わたくしはどっから見ても素人丸出しなので
    「頑張って〜!」と声が掛かりますが、
    返事を返す余力も無いような状態。

    それでも雲一つ無い青空と
    はるか彼方まで見渡せる天上の景色に励まされ、
    昼過ぎにはやっとのことで頂上にたどり着きました。

    カニのヨコバイやタテバイといった難所も
    (映画とは違って)鎖や足場がしっかりしているので
    危険ではありませんが、
    かなりの高度感がある。

    しかし怖がる暇も無いほど、
    わたくしは必死になって歩いていたのです。

    ヒマラヤに行くような同期の山男は
    「お前があんまり遅いけん、
     俺は朝から一滴の汗もかいとらんわ」と
    憎まれ口をたたいておりました。

    普段なら何か言って切り返すのですが、
    今はそんな気力もありません。

    同期は電波の状態が抜群に良い頂上で
    ガッシリとした携帯電話を取り出し、
    何食わぬ顔で職場に電話をし始めました。
    もちろん剱岳にいるなどとは言わずに。

    すると彼の職場に、
    知り合いの山男が持病のため
    登山中に亡くなったという訃報が入っていたのです。

    彼の顔色が変りました。
    よもや剱の頂上でこんな話を聞かされるとは。

    彼は知人の冥福を祈るような表情で
    黙って南西の方角を見続けました。

    わたくしも彼の方を見ないようにして
    座り続けました。
    もしかしたら泣いているかもしれないと
    思ったからです。

    それに、何か気の利いたことを言う
    余裕もありませんでした。
    なぜならこれからは下りと言っても、
    まだ別山乗越(べっさんのっこし)や室堂(むろどう)への
    辛い「登り」が残っていたからです。



    ブログ担当 ミソサザイ


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