城下町金沢では、藩政時代から長年愛され受け継がれた
季節感に富んだ特産野菜、
『加賀野菜』が数多く引き継がれています。
しかし、近年はより効率よく生産性を求め、
自然災害や害虫にも強い野菜を生産者が求め、
消費者も見た目の綺麗さや日持ちの良さ、
調理の簡便さを第一に
そして大量生産の安い野菜を考える時代風潮とともに、
加賀野菜「加賀れんこん」の生産農家も
減少の一途を辿って消費者からも離れてしまいました。。
金沢の先人が育んできた、私たちの財産とも言うべき加賀野菜を受け継ぎ、
後世に伝えながら、生産振興を消費拡大を図りたい。
その熱い思いにより、各関係機関が協力して
金沢市農産物ブランド『加賀野菜』のブランド化。
そして、のとや旅館はじめ和食職人が
そのブランドの商品化や消費拡大に協力をしております。
代表的な加賀野菜のひとつでもあります
『加賀れんこん』ですが、
江戸時代の加賀藩第4代藩主前田綱紀の頃には
既に薬用として栽培が始まっていたとされます。
他のレンコンに比べ、澱粉質が多く粘りが強く、
やや小ぶりですが中身が非常に詰まりずっしりと重いのが特徴です。
◆金沢・加賀れんこんの蓮蒸し
れんこんをすりおろして下味をつけ、
季節の白身魚や海老、銀杏などの具を入れて蒸し上げ、
仕上げに餡をかける上品な椀物です。
◆加賀れんこんの天麩羅
加賀れんこん独特の硬い繊維質を天麩羅によって熱を通すと、
独特のもっちりとさっくさくの食感を楽しめ、
衣によって旨味が閉じ込められて独特の旨味と土地の香りを楽しめます。