以下記事抜粋です。

　文化や自然環境などを生かして温泉街の活性化に貢献しているとして、全国旅館ホテル生活衛生同業者組合連合会(全旅連)は、「摩周」(新発田市月岡温泉)と「長生館」(阿賀野市村杉温泉)に「人に優しい地域の宿づくり賞」を贈った。
摩周は蕗谷虹児浴衣プロジェクト、長生館はラジウム温泉浴による健康プログラムが評価された。

　宿づくり賞は全国約1万6千の宿泊施設が加盟する全旅連の主催で、今年で19回目。同賞は頂点の「厚生労働大臣賞」など上位7つの賞があり、このうち本県から摩周が「楽天トラベル賞」、長生館が「全旅連シルバースター部会長賞」に選ばれ、６月に東京で表彰式が行なわれた。

　長生館の健康プログラムは、健康志向の高い層のニーズに応えて他の温泉地と差別化を図る狙い。ラジウム温泉浴を核にアンチエイジング(抗加齢)キャンプを提供している。

　アンチエイジングの鍵となる免疫力の活性化に「食・運動・ときめき」が欠かせないとして、地場野菜や薬膳の料理、沢登りなどアウトドア体験、演奏会を組み合わせたツアーを企画。関係機関の協力を得てキャンプ前後に採決を行い免疫力の向上を確認する。

両施設とも受賞を機に取り組みを他の旅館に広げ、温泉街全体のにぎわいにつなぎたい考え。摩周の庭山忠支配人は「評価してくれる旅館も出てきて機運が芽生えつつある」、長生館の荒木善紀専務は「五頭温泉郷のブランド化につなげていきたい」と話した。