今日は【世界観光の日(World Tourism Day)】です。

由来は、1970(昭和45)年の同日に世界観光機関憲章が採択されたことにちなんで、1980(昭和55)年、世界観光機関は9月27日を【世界観光の日(World Tourism Day)】と定めた。世界観光機関憲章はグローバルな観光の一里塚だと考えられている。この記念日の目的は、国際社会における観光への意識を高めるともに、どれほどの社会的、文化的、政治的、経済的な価値を世界にもたらすか示すこと、である。

観光(かんこう)とは、一般には、楽しみを目的とする旅行のことを指す。語源は『易経』の、「国の光を観る。用て王に賓たるに利し」との一節による。大正年間に、「tourism」の訳語として用いられるようになった。

日本における「観光」という言葉の初出は、「観光丸」であるといわれる。1930(昭和5)年浜口内閣の時国際観光局は創設された。「観光立国」の筆者である岸衛の進言によって創設された。名称は、鉄道大臣江木翼の意見によったと言われている。博識であった鉄道大臣江木翼が『易経』を引用した。

一般に観光と言うものが流行り出した当初は、観光に行くという事自体に価値があり、場所や何をするのかということは重点に置かれなかった。しかし、次第に観光に行くということ自体は当たり前となり、何処に行くのかということがステータスとなった。観光地を大きい見出しにしたパンフレット等が流行り出したのもこの時期のことである。しかし、その時代も長くは続かず、たいていの観光地には行ったことがある人が増え、何処に行ったということが自慢になる時代は終わりを告げた。

この頃から観光はステータスではなくなり、純粋な楽しみとしての観光が広まることになる。具体的には場所ではなく目的が観光を引っぱる時代となった。「双子パンダがいるから白浜温泉に行こう」ということである。体験型観光が流行り出したのもこの時期からである。現在はこの時代にあると言われるが、もう一歩進んだ次元にあるという考え方もある。それは目的だけでは客は来ない、具体的には楽しい気持ちになりたいとか、癒されたいとか、ゆったりした時間が過ごしたいとか、そういった感情が観光を引っぱる時代となったという考え方である。実際そういう言葉がパンフレット等に登場し始めていることも事実である。