先日、松本市内にあるカフェでコーヒーをいただいていると、一人の男性に声をかけられました。

とても陽気に、あたかもずっと前から知り合いだったかのように話しかけてこられたので最初は驚きました。　しかし、話をしていると、私はだんだんとその男性がとても魅力的ですごい人だということに気づきました。

その男性こそが、ここ、松本出身の画家、久保田喜正さん　だったのです。

久保田さんがカバンからおもむろに取り出したのは新聞紙。それは久保田さんのキャンパスでした。出会った人の絵をその日の新聞紙に書く。

「出会い、それがニュース。」

久保田さんは、私の絵を描き始めました。でもただ描くだけではなく、そこには私とのコミュニケーションがありました。

「出会った瞬間からアートが始まっている。」　

気がつけば３時間以上の時間が経ち、私や、久保田さんやお店のマスターや、窓の外を行く通行人まで、この絵を描く過程に関わったすべての人同士のコミュニケーションによって一枚の絵が仕上がりました。（掲載写真）

最後には皆で写真撮影をして、久保田さんは作品を持って終電に乗って帰られました。

デジタル化が進む中で少なくなりつつある人と人同士のリアルなコミュニケーションを久保田さんは大切にしたいとおっしゃっていました。

「人の人生は人との出会いによってつくられている。」

久保田さんは現在７１歳、毎日多くて４人の絵を描くといいます。

人生に新たな色を与えて下さったこの出会いに感謝したいと思います。

皆様も、松本に来られた際は、久保田さんに声をかけられることがあるかも知れません。

ぜひ、人との出会いを楽しみに、松本にお越しくださいませ。私共も、お待ちいたしております。


久保田喜正さんに関しての記事　http://uncletell.web.fc2.com/kubotaindex01.html