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香住 しばやま荘別館 山水苑のお知らせ・ブログ
一握の塩♪ 〜活イカの調理に欠かせません〜
更新 : 2010/7/26 14:28
毎年解説していますが、“しばやま荘”のイカ料理の包丁心得をプラスしてお話します。
今年のプラス事項は、一盛りの塩です。
何に使うのかって?。イカの墨袋を外す時の必要なのです。
包丁をイカに一刃いれて、身体を開くと墨袋が見えます、これを指で摘んで外すのですが、
イカの滑りで滑るのです。
つまみ間違うと、墨をブッと吐いてしまい真っ黒くろ助になってしまいます。
そこで、外す前に指に塩をつけて滑り止めにします。
そうするとギュと摘めて、袋を持ち上げて接続箇所を包丁でカットします。
単純な事なのですが、この塩が重要なのです。
透明感のある姿造りをつくるには、細かな事の積み重ねが大切なのですヨ。
今までの包丁心得も書いておきますね。参考程度に!
包丁心得
@包丁を入れる直前まで、活きているイカを用いること。
身の透明度と食感が違います。(当たり前のこと)
Aよく切れる包丁を用いること。
暴れないように、切られていることを感じさせないように
する為です。 正宗か村雨か〜ぐらいの切れ味ならOKですが。
Bイカの骨と内臓に傷をつけないこと、且つ、すばやくさばくこと。
骨(透明な船の形の物)に刃が触ると痛がって墨を吐いたり、
大暴れしたりします。優しくそ〜っとが肝心です。でもクイック。
内臓も同じで、残したままにして、できるだけ長生きさせます。
C隠し包丁はできる限り、深く均等(鹿の子)に入れること。
皮一枚残すぐらい刃を入れます。浅いと身が反ってバラバラに
なります。 盛り付けで、身が揃わない原因の一つです。
D身の切り幅は、イカの大きさに合わせ、盛りは美しくすること。
大きく厚い身は、細かく狭く切り、小さめで薄めの身は間隔を広く
すると口当たりや食感が良くなり、解けて甘みを感じやすいと思い
ますヨ。
以上、繊細な活イカなので、全てがこの理由に当てはまるわけではありませんが、これが、しばやま荘の心得と言うか、注意しているところです。
活きたイカのの命を頂く、つまり、調理を通して、命と命を継ぐお手伝いをしているわけですから、イカにも、食べられる方にも優しいのがいいですよね。