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ホテル龍登園のお知らせ・ブログ
鹿島の「祐徳稲荷神社」は日本三大稲荷の一つナリヨ
更新 : 2011/12/24 13:28
「お稲荷さん」の名前で愛されている稲荷信仰は全国的なものですが、三大稲荷を名乗る神社は全国に八社ほどございます。
三大なのに八社とはこれ如何に?
それぞれがそれぞれ「三大」を名乗っており、重複したり別の神社を仲間としていたりするのです。そんな中でも、三大の中の一つに数えられる事が多いのが「伏見」「豊川」「祐徳」の三社。
その内の一つ「祐徳稲荷大社」は佐賀の西南、鹿島市にあります。
祐徳稲荷大社は当館から車で1時間弱。
鹿島藩主だった鍋島直朝の夫人で、後陽成天皇の孫・左大臣花山院定好の娘である萬子媛が、朝廷の勅願所であった稲荷大神の御分霊を勧請し貞享4年(1687年)石壁山に社殿を建立したのが始まりです。後、萬子媛は石壁山窟の寿蔵で断食して入定し、萬子媛の諡名から「祐徳院」と呼ばれる様になりました。
元々は神仏混淆のスポットだったのですが、明治の廃仏毀釈の際に仏教色を払拭し「祐徳稲荷神社」となりました。
稲荷神は結構ミステリアスな神様で、元々は京都の豪族 秦氏の氏神でしたが、平安京に都が移った頃から信仰が広まりました。
その名の通り、稲の神であることから食物神の宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)と同一視され、真言宗では荼枳尼天と習合され祟り神としての側面を帯びる様になり、後に他の食物神も習合し、中世以降、工業・商業が盛んになってくると、農業神から工業神・商業神・屋敷神など福徳開運の万能の神とみなされるようになり、勧請の方法が容易な申請方式となったため貧乏人でも勧請できることから爆発的に広まり、特に江戸時代、「商売繁盛の神様」として信仰を集める様になり全国に広まりました。
キツネが眷属となったのは、宇迦之御魂神の別名「御饌津神」(みけつのかみ)が三狐神(けつはキツネの古名)と解されたことによるそうです。
昔は今よりもキツネは身近な動物で、キツネが眷属とされたことも全国に広まった要因の一つではないかと思います。
今で言えばさながら「キャラクター戦略」という奴ですね。
身近な動物が、万能の神でしかも謎めいた羅刹の神でもあるという。
これってキャラクターとしては最強じゃないでしょうか。
もし、年末年始に佐賀にお越しになるご予定の方は、初詣のスポットの候補にしてみてはいかがですか?