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メルキュール京都宮津リゾート&スパのお知らせ・ブログ
丹後の名所散策記(11) 〜北野御膳宮・山椒大夫の地〜
更新 : 2008/8/29 10:05
お待たせしました、毎度おなじみ散策記シリーズです!
本日の名所は、「北野御膳宮」。
山椒大夫伝説となじみの深い地を訪れました。
<写真上>
由良の国道沿いのハクレイ酒造さんの駐車場に隣接した空き地に
山椒太夫伝説の中で、下東の飢え坂(かつえざか)で倒れた
安寿姫をまつった社とされる北野御膳宮があります。
前回の「安寿ロマン海道」のご紹介の際にも少し触れましたが
山椒大夫伝説といえば、森鴎外によって小説家されている
丹後七姫の一人・安寿とその弟厨子王の物語です。
文学としても非常に面白いので、皆様も是非ご一読下さいね。
それはさておき、昔は祠の中に女用の下駄と
鬘(かもじ)がおさめられていました。
「かもじ」は「か文字」の意味で、
上流の貴婦人をあらわす「方」の隠語だそうです。
元来この社は北野天神社といいましたが、「北野」が
上流の正妻をあらわす「北の方」と通じるところから、
「きたのごぜんのみや」と名付けられました。
貴婦人が行き倒れた事件に次第に脚色が加えられ、
山椒太夫伝説が形成された過程を知る上で貴重な遺跡です。
<写真下>
北野御膳宮の近くからながめた、1924年完成の由良川橋梁です。
80年間も現役を続けるがんばりやさんですよ。
全長約550メートル、水面からの高さはわずか3メートルで、
まわりは見渡す限りの大海原です。
丹後七姫という華やかな響きとは裏腹に
彼女たちにまつわるエピソードというのは
悲劇や悲恋が多いように思います。
そんな哀れが、より現代の人の心を惹きつけるのかも
しれませんが、激動の時代を駆け抜けた女性と
その庇護の下生きた、彼女達の愛する者を思いながらの
散策は、きっと情感に溢れることでしょう。
皆様も、歴史の由来のある場所を訪れる際は
その地に関するエピソードを蓄えていくことで
面白さが2倍、3倍と膨らむと思いますよ♪
今回もご案内係は、宮津ロイヤルホテル・雅良生でした。
次回もお楽しみにお待ち下さいね♪
【北野御膳宮へのアクセス】ホテルよりお車で約20分
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