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松本浅間温泉 ホテル玉之湯のお知らせ・ブログ
辛味と味噌の香りが生きる、信州の伝統「高遠そば」
更新 : 2025/5/28 6:22
辛味と味噌の香りが生きる、信州の伝統「高遠そば」
長野県伊那市高遠町に伝わる郷土料理「高遠そば」。
辛味大根の搾り汁に、焼き味噌を溶かしたつゆでいただく独特の風味は、信州そばの中でもひときわ個性が光る一杯です。
この食べ方のルーツは、江戸時代にさかのぼります。
当時の高遠藩主・保科正之公が山形を経て会津へと移った際、そば文化もともに伝えられ、会津地方で「高遠そば」として定着しました。現在では福島県の大内宿などで、ネギを箸代わりにいただく名物そばとしても知られています。
一方で、発祥の地・高遠町では、この食べ方は長く忘れられていました。
しかし1997年、高遠の関係者が会津を訪れた際に、現地で「高遠そば」が今も愛されていることを知り、あらためてこの食文化を地域の誇りとして再認識。地元でも復活の動きが進みました。
今では高遠町のそば店でも提供されるようになり、観光客にも人気のご当地グルメに。
焼き味噌と辛味大根が織りなす深い味わいは、素朴でありながら忘れがたい余韻を残します。
信州の歴史と会津の文化が交差する「高遠そば」。
旅のひとときに、そんな物語のある一杯を味わってみてはいかがでしょうか。
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