ブリオッシュ
今回はブリオッシュテールの作り方で丸にしました。
お泊まりのお客様用の朝食用のパンです。
卵黄、牛乳、バタータップリ入っています。
優雅なる錯覚
マリーアントワネット
パンがなければブリオッシュを食べれ
ば いいのに 、とはルイ16世の王妃マリーアントワネットの言葉。
正当な税制も自由な政治もなく
特権貴族と
特権僧侶だけがぬくぬくと贅沢三昧に暮れていた、
腐敗の時代。
貧しい人々はパンをよこせ暴動を起こします。その暴動の報告に対するアントワネットの反応がこのセリフでした 。バターと卵がいっぱいのブリオッシュは当時ケーキとして食べられていたものです。常識はずれなこの言葉しかし
実際彼女は国家の現状を何一つ知らなかったのです。オーストリアのハプスブルク家皇女であった彼女が当時16歳のフランス皇太子(のちのルイ16世)に嫁いだのは15歳の時。19歳で王妃となります。が、王妃としての責任や義務に縛られるのをきらい、1人の人間として生きることを欲します。
当然国家の用向きには振り向きもせず少数の取り巻き達と自由きままな傲慢な生活にふけります。ベルサイユのプチトリアノン宮では、夜ごと音楽会、 また玉突きや賭け事が行われ、とりわけ王妃のお気に入りは羽根つき、目隠し遊び、仮面舞踏会だったようです。このように厚いとばりの小宇宙に生きていたアントワネットにしてみれば、誰もが自分と同じように幸福であるとの錯覚があったのです。ブリオッシュを食べればという言葉は実に無邪気な発想だったわけです。彼女が王妃としての自覚を持ったのは、
フランス革命が勃発しヴェルサイユからパリに移されされてのちだといいます。
辻静雄(編著)