そばの名所が各地に広がる信州。一口に信州そばといっても、日本三大そばの一つ“戸隠そば”や日本でも珍しい赤い花を咲かせる“赤そば”など、そのバリエーションはさまざま。どれもその食べ方や打ち方に特徴があり、まさに信州を代表するグルメといえる。
そば粉や小麦粉の皮であんを包んだまんじゅう。あんは野沢菜や茄子など信州特産の野菜のほか、かぼちゃや小豆といった、スイーツ感覚で食べられるものも多い。なかにはおやきに汁をかけた「おやき汁」といった珍品も。
少し押しつぶしたうるち米にタレを塗って焼いた五平餅は、弾力のある食感。香ばしい醤油タレや香ばしい風味が食欲をそそる味噌タレなど種類も豊富。夏には山椒味噌タレなど、季節の食材を使った味も登場する。
笹を敷いた酢飯の上に、ゼンマイ・シイタケ・オニグルミなどの山菜をのせた笹ずしは、戦国時代から続く飯山市富倉の郷土料理だ。川中島の戦いへ向かう上杉謙信に献上したことから“謙信ずし”と呼ばれることも。
「ガレット」は元々フランスの郷土料理で、水で溶いたそば粉を薄く延ばして焼いたクレープのような生地に具材をのせたもの。野菜やサーモンをのせれば前菜にもなり、お店によってさまざまな使い方をされる。白馬のガレットはそば粉100％で、風味も抜群だ。
長野の代表的な調味料・信州味噌は料理にはもちろん、実はスイーツにもぴったり。ほのかに感じる味噌の塩気で甘さが引き立つアイスなど、そのバリエーションは豊富。甘辛さが特徴のスイーツを試してみては。
飯山市は“隠れ魚沼”と呼ばれる米の名産地。市内でわずかに飼育される稀少な「みゆきポーク」と、もっちりした「コシヒカリ」を使ったご当地グルメが誕生した。コクのある豚の脂とコシヒカリの甘みが口のなかに広がる。
信州味噌発祥の地とされる佐久市・安養寺と、地元のラーメン店がコラボして作ったご当地ラーメン。王道のトンコツ味噌やあんかけスタイルなど、各店が独自アレンジ。昨年の夏場にはつけ麺にしたりと、“冷やし”も登場した。
地元信州を盛り上げるために、オリジナル食材を開発してき
た長野県。そしていま、3つの信州ブランド食材が、全国で
も注目を集めている。信州のホテルや飲食店でさまざまな料
理が食べられるので、新しい「美味信州」を探してみて。
