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舘山寺温泉
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  • 浜名湖の神さま

    更新 : 2010/12/8 8:11

    山や川や野や海のあらゆるところに神様のおらした日本。
    形の入り組む浜名湖では、津や浦々ごとに神様や主(主には龍神)がいたものと思われます。浜名湖の神で最も大きいのが「角避比古」(ツノサクビコ)という神で、格式の高い「延喜式神明帳」の中に大社扱いで名前が挙げられているといいます。

    「ツノサクビコ」という名は恐そうな響きに聞こえますが、もともとは「津の幸」(=港町に福をもたらす)あるいは「角波(津波)を避ける」という意味なのだとか。
    海沿いに住む人々の守護神。

    ところが、あろうことか神様自体が津波によって行方不明になってしまうということが起こります。
    明応7年(1498年)の大地震は遠州灘に巨大な津波を引き起こし、一帯を壊滅させてしまいます。この時浜名湖は海と繋がって今の形に。同時に大津波は浜名湖口の新居町にあった角避比古の社殿を押し流してしまったのでした。
    「津波を避ける為に祀られていた神」が津波で流されてしまってはシャレにならないことです。流された神様の行き先について、浜名湖西岸の古人見町と、奥浜名湖の細江町にそれぞれ伝説が残っておりますが、現在ではどっちが本物でもともとの神社はどこにあったのかも分からなくなっております。明治初年に日本中の神様を祀り直そうという動きが起きたとき、角避比古も国幣中社(←かなり凄い)の指定を受けたのですが、「やっぱりどこにいるのか分からない」ということで、取り消されてしまいました。

    が、現在では浜松でこんな神が「地震を避けるパワーを持つありがたい神様」として信仰を集めております。
    考えようによってはあの地震があったからこそ浜名湖は他に代えがたい特質を持つ今の形の湖となり、もともとは浜名湖口だけの守護神だったこの神様も、浜名湖を巡り各所に幸をもたらす事ができたのです。
    昔は山や川や海にそれぞれ独自の神様がいたと思いますが、浜名湖のツノサクビコのように名前の残っている例は少ないと思います。本体は行方知れずなのに名前だけは残っている不思議な神様。

    古人見ではツノサクビコを「若宮八幡」、細江神社では「牛頭天王」として祀っていて、これらはどちらもスサノヲノミコトのことだとされます。そういえば浜松は同じスサノヲを祀っているとされる津島神社もとても多い土地です。
                       (利根川)

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