世界一だった『ある町の高い煙突』！/絶景特集

1914年（大正3）日本有数の銅鉱山である、日立鉱山に建設された大煙突。
高さは155.7ｍもあり、当時は驚異的な世界一でした。
残念ながらその大煙突も1993年2月19日、
3分の１を残して倒壊してしまいました。

創業者である久原房之助が建設に踏み切ったのは、煙害問題の解決でした。
精錬所から排出される亜硫酸ガスが、近隣の山林を枯らし農作物にも被害をだした為、
近隣の農民たちが製錬中止を求めるなど広く社会問題化した事に起因します。

日立の名物となった大煙突、煙害克服に努力した会社と
当時の地元住民の葛藤の様子は直木賞作家の新田次郎の小説
『ある町の高い煙突』で全国的にも知られるようになりました。

もう一つ忘れてなら無いのが、日立に桜の木が多い理由です。
樹木が枯れ果てた山に、煙害に強い木である桜の大規模な植樹が
幾年もに渡って行われました。

その成果が文字通り今花咲き誇り、まれなルーツを持つ
「全国の桜百選の地」日立の桜なのです。

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