2015.04.28
まるでヨーロッパのマーケットのようにオシャレな蚤の市が近年、都内を中心に盛り上がりを見せています。従来のフリーマーケットや骨董市とは違い、不要品を安く売るということでも、希少価値の高い古物をコレクター向けに販売するということでもありません。目利きの個人ディーラーが選んだアンティーク雑貨を直感で買うのがイマドキの蚤の市。つまり、普通のショッピング感覚で、アンティークを楽しめちゃうのです。
ということで、掘り出し物に出会うべく、毎月第1・3日曜日に開催されている日本最大級の露店骨董市「大江戸骨董市」へ。気になったお店をピックアップしてご紹介しちゃいます!
大江戸骨董市
ヨーロッパを中心に買い付けに行き、「ストーリーのあるモノ」を販売しているという「ORLAND」さん。1つ1つの商品はもちろん、並べ方までステキ!動物や植物など様々なモチーフの、個性的なアクセサリーチャームがかわいかったです。
実店舗はなく、大江戸骨董市をはじめ蚤の市での販売をメインにしているそうです(ネットショップあり)。ちなみに店主の松木さん、スタイリストさん?作家さん?と思うくらい、とてもオシャレな方でした。
http://www.orlando76.com
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独特なデザインと色合いが素敵なティーカップは、イギリスの陶器メーカー「Hornsea(ホーンジー)」のもの。「これでお茶を飲むととてもおいしいですよ」と「グルニエ・ジャポン」の店主・塚原さんは話します。
イギリス在住の娘さん夫妻が1920年〜1970年のヴィンテージ商品を中心に買い付けを行い、それをお母様の塚原さんが日本支店として販売しているそう。国境を越えて、親子でお店を切り盛りするなんて素敵ですね。
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女子にはたまらないレトロかわいい食器や雑貨が並んでいた「王冠印雑貨店」さん。昭和30〜40年代のデッドストックを中心に、昔懐かしいレトロ雑貨を集めて販売しているのだそう。店長さんもオシャレでかわいい!文京区湯島に実店舗もあるそうなので、レトロ雑貨好きは行ってみては?
http://yushima.oukanjirushi.com

実店舗もネットショップも持たない「dubhe」さんは、個性的なポスターで目を引いていました。植物や生き物、鉱物など自然の造形美が描かれた絵は、なんとも言えず繊細で不可思議で美しい。ポスター?と思いきや、実はこれヨーロッパの昔の図鑑なのだそう!
印刷技術のなかった当時は、石版画で刷った紙に一枚一枚色付けをして作っていたそうで、それ故の繊細さ……。一枚一枚手に取って眺めてはうっとりしてしまいました。その他、食器や雑貨のセンスも抜群に良かったです!
https://www.facebook.com/dubhe.jp
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暮らしにまつわる古道具を販売する「ナクワチ」さん。心がほわっと温かくなる、懐かしかわいい商品がいっぱい並んでいました。こんなお鍋で料理を作ったら、とってもおいしく出来上がりそう!
http://nakwach.jp
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上品で繊細なグラデーションからなるモノトーンの世界観で統一された「LINO HOMEWORKS」さん。もはやお店全体が作品という感じで、道行く人も思わず足を止めて見入っていました。ヨーロッパ、主にフランスで買い付けているのだそうですが、現地の方が購入することも少なくないとか。いわば逆輸入ですが、このセンス、この目利き感なら、その状況も頷けます。実店舗はなく、蚤の市での出店が主なのだそう。
http://homepage3.nifty.com/zacca-plus/
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実店舗を持たずにトランク1つでマーケットを巡っているという「COVIN」さん。こまごまとした、かわいくユニークなヴィンテージ雑貨が並んでいました。私は、ここで古くて小さなポジフィルムと写真を購入(写真左上あたり)。フランスで買い付けた本に挟まっていたというその写真たちは、恐らく市井の人の結婚式を撮ったもので、小指の先ほどの小さなフィルムに幸せがしっかり焼き付けられていました。何に使うかは分からないけど、なんだかとても欲しくなってしまい……。そうした出会いも、アンティーク蚤の市ならではかもしれません。
http://covin-vintage.jimdo.com
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ほかにもたくさんの素敵なお店が。次から次へと目移りしてしまって半日居ても楽しめるくらいです。



「大江戸骨董市」という名前からは、由緒正しく古めかしいイメージを持たれるかもしれません。もちろん、中には「ザ・骨董品」というような古美術や着物、食器などもありますが、若いディーラーを中心にヨーロッパ雑貨やレトロ小物を扱ったモダンアンティークなお店が多数出店していました。買い付けから販売まで1人でやっていらっしゃる店舗も多く、商品や展示スタイルそのものに人となりが出ていて、それを見て回るだけでも面白かったです。毎月第1・3日曜日に開催されているので、一点物との出会いを求めてぜひ出掛けてみてください!
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※この記事は2015年4月時点での情報です
曽田 夕紀子
編集ライター&カメラマン。2015年に浅草から東京の奥座敷、奥多摩町の山間へプチ移住。築150年の古民家で、夫・娘・猫3匹とともにカントリーライフを満喫中。旅、アウトドア、暮らし、グルメ、農業、サステナブルを主なテーマに、取材&撮影で全国各地へ。スキューバダイビング歴20年。http://www.miguel-web.info