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2020.09.05

秋の花の名前6選!紫や赤色・ピンクなど彩りを楽しむ【全国】

長雨からの猛暑を乗り越え、もうすぐ散策しやすい季節・秋がやってきます。

栃木県足利市にある「あしかがフラワーパーク」の小池智子さんに、身近で見られる秋の花の名前や特徴を教えてもらいました。「草花も夏の暑さを乗り切って、充実してくる秋。花の色や香り、形状、そしてシチュエーション、すべてを楽しんでみてくださいね」と小池さんは話します。

通勤や通学、散歩などのときに、ふっと秋を感じられそうな「秋の花」、探してみませんか。

記事配信:じゃらんニュース

シュウメイギク

シュウメイギク/秋に見られる花
シュウメイギク/秋に見られる花
コスモスにも似た「シュウメイギク」。
シュウメイギク/秋に見られる花
花色は、ピンクや白が基本色。

◆花の特徴:ぱっと見るとコスモスにも似た花ですが、ぽてっとした厚みがある。
◆見頃・時期:9月頃

「シュウメイギク(秋明菊)」は、菊という名前がついていますが、実はキンポウゲ科。アネモネの仲間です。夏の暑さが落ち着いたころ、あしかがフラワーパークの山側でもシュウメイギクが咲きだすそうです。

夏の暑さと厳しい直射日光が苦手な多年草で、半日陰のところで元気に育ちます。下部にもじゃもじゃと葉がまとまっていて、茎がひょろっと伸びている姿をしています。花びらのように見える白やピンクの部分は「がく」。この部分の、ぽってとした厚みが特徴とのこと。

「公園などの花壇の隅に、コスモスに似た花はありませんか?近寄って、よく観察してみてください。もしかしたらシュウメイギクかもしれませんよ」と小池さん。

1週間から10日ほど花が咲き、花が終わるとボール状の種ができます。「その緑色の玉がついている様子もまた可愛く、楽しめます」。

アメジストセージ

アメジストセージ/秋に見られる花
ラベンダーに似ている「アメジストセージ」
アメジストセージ/秋に見られる花
紫水晶(アメジスト)のような色が特徴。その先の白く咲くのが花だという。
アメジストセージ/秋に見られる花
赤い花を咲かせる種類もあります。

◆花の特徴:紫色が鮮やかで、唇形をした花を咲かせる。ラベンダーに似ているが、がくの手触りがビロードのよう。
◆見頃・時期:8月下旬~霜が降りるまで

あしかがフラワーパークの秋のメインフラワーは、この「アメジストセージ」。園内では切り戻しをしているため、10月ごろが見頃になるそう。花壇植えが多く、一般には8月下旬から花を目にすることができるといいます。

名前に宝石の紫水晶(アメジスト)が入る通り、紫色の「がく」が色鮮やか。セージ特有の唇のような形をした花を咲かせます。その花色は、白または赤。「この花はしばらくすると落ちますが、紫色のがくの部分が残るので、長く楽しめます」。

見た目はラベンダーに似ていますが、手触りがビロードのようにふわふわとして、とてもなめらか。「その感覚を、指先で感じてみてください」と小池さんはアドバイスします。

香りは、揺らすとふんわりセージ系の香りがしますが、そんなに強くはありません。よくポプリとしても利用されます。

ローズリーフセージ

ローズリーフセージ/秋に見られる花
穂のように咲く花が特徴の「ローズリーフセージ」
ローズリーフセージ/秋に見られる花
つぼみはボール状。ころっと可愛いですね♪

◆花の特徴:つぼみの形がボール状。濃いピンクの花が、ほぐれながら穂のように咲く。
◆見頃・時期:10月頃~霜が降りる前まで

「ローズリーフ」という名前は、葉がバラの葉に似ているところに由来するらしいですが、「見比べるとあまり似ていないと思うんです(笑)」と小池さん。高さは1.5m程。「花壇植えが多く、目にする機会もあるのではないでしょうか」。

つぼみの形状が印象的で、花はほぐれながら穂のように咲きます。
「花が咲く前と後を見比べると、本当に同じ花?と思うくらい変身します。日を追って変化する様子が楽しめますよ」(小池さん)。

センニチコウ

センニチコウ/秋に見られる花
寄せ植えなどのアクセントとしても人気のある「センニチコウ」

◆花の特徴:ボール玉のポンポンのような「苞(ほう)」がある
◆見頃・時期:初夏~11月頃まで

花壇などでも目にしやすい「千日紅(センニチコウ)」。真夏のころから秋まで、休むことなく花を咲かせてくれるので、夏の花とも、秋の花とも言われるそうです。

濃いピンクや白、オレンジなどのポンポンのような「苞(ほう)」が可愛いく、アレンジメントとしても人気があります。その丸い苞(ほう)からひょろっと紐のようなものが見えるのが「花」だそう。

花付きの苗なども売っていて手ごろに手に入りやすく、「寄せ植えなどにもアクセントとしてよく使われるので、見たことがある人も多いかもしれません。ドライフラワーにしても色あせず、自分でも作りやすいですよ」と小池さん。

フジバカマ

フジバカマ/秋に見られる花
小さな花の傘を咲かせる「フジバカマ」
フジバカマ/秋に見られる花
フジバカマの蜜を好んで渡りの蝶がやってくるそう。

◆花の特徴:うっすらピンクで、ちょろちょろと出ている白い部分が花。茎は赤みが入っているので、全体的にピンク色に見える。
◆見頃・時期:9~10月頃

秋といえば、その美しさを鑑賞して楽しむ「秋の七草」(ハギ、ススキ、クズ、なでしこ、女郎花、フジバカマ、桔梗)が有名です。フジバカマは「秋の七草」のうちの一つ。

「ススキやクズはちょっと田舎や河原や山手に行かないと見つけづらいかもしれませんが、花屋や園芸店で目にすることができるかなと思うのは、このフジバカマ」と、小池さんは言います。原種のフジバカマは準絶滅危惧種で、よく売っているのは雑種とのこと。

つぼみはうすいピンク色。花は白くて細く、茎には赤味がはいっているので、屋外で見ると全体的にピンク色に見えるそう。あしかがフラワーパーク内では、1m超えで咲いているといいます。

茎や葉をつんで少し乾燥させると、甘く爽やかな桜餅の葉のような香りがします。また、フジバカマには特殊な成分が含まれていて、季節によって渡っていく蝶「アサギマダラ」が寄ってくるそうです。「蝶に詳しいお客様から教えてもらうことがありますよ」と小池さん。

キンモクセイ・ギンモクセイ

キンモクセイ・ギンモクセイ/秋に見られる花
甘く濃い香りが秋を感じさせてくれる「キンモクセイ」
キンモクセイ・ギンモクセイ/秋に見られる花
木の表面にミルク色の花が咲く「ギンモクセイ」

◆花の特徴:木の表面一面に咲く花。とてもよく香る。
◆見頃・時期:9月下旬~10月中旬

街路樹や垣根に使われていることが多く、「通りすがりにふわっと香って、秋を気づかせてくれる花。とてもよく香るので見つけやすいと思います」(小池さん)。キンモクセイは、秋にはより色が乗ってきれいになります。小池さんは「キンモクセイの甘く濃い香りに、芳香剤のようなイメージを持つ方もいるかもしれませんね」と苦笑い。

一方、ギンモクセイの方は香りが弱く、どちらかというとさっぱり、あっさりした香りだそうです。どちらも常緑樹で、高さは3~6メートル。キンモクセイは、木の表面一面にダイダイ黄色の花を、ギンモクセイは、白っぽいミルク色の花を咲かせます。キンモクセイは、ギンモクセイから派生し、より観賞価値のあるものになったのだそう。

「甘い香りを楽しめるのは、正味1週間から10日ほど。秋を感じさせてくれる香りを楽しんでください」。

取材協力/「あしかがフラワーパーク」
http://www.ashikaga.co.jp/

〈まとめ〉

あしかがフラワーパークの小池さんに、秋に楽しめるお花をご紹介いただきました。
色や香り、形状などが印象的なお花が多いですね。

小池さんは、「空気が少しずつ冷たくなっていく時季。植物の色が深まっていく感じを楽しんでもらいたい」と話します。また、写真撮影についても、「秋は花がより引き立つシチュエーションが多くなります。周囲の紅葉や太陽の高さなども徐々に変わってくるため、表情の変化があり、終日撮影が楽しめますよ」とアドバイスしてくれました!

移り行く季節の中、身近にあるお花で、深まる秋を感じてくださいね!

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