京都市内を代表する観光スポットの1つ、京都御所。碁盤の目の中心近くにあるため、旅のスケジュールにも組み込みやすい立地にありながらも、「予約手続きが大変そう」「入場料も結構掛かりそう」…なんてイメージを持つ人も。
ところが実は、予約不要で自由に見学ができ、しかも料金も無料ってご存じでした!?京都の歴史と文化がギュっと詰まった京都御所の見どころを詳しく紹介します!
記事配信:じゃらんニュース
※この記事は2021年9月14日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
※TOP画像の画像提供:宮内庁京都事務所
京都御所ってどんなところ?
京都市営地下鉄の今出川駅から徒歩すぐ。広大な京都御苑(ぎょえん)の一角に位置するのが京都御所です。
ここは14世紀半ばの南北朝時代から1869(明治2)年に明治天皇が東京へと移られるまでのなんと500年以上にわたり、皇居として使用された場所。築地塀に囲まれた東西250m、南北450mの敷地内には、雅な雰囲気をまとった多くの建物が残されています。
かつては限られた機会にしか見学ができませんでしたが、2016年秋より通年公開をスタート。現在は事前予約をしなくても、公開順路に沿って自由に見学することができます。もちろん入場料なども不要で、気軽にその歴史や雰囲気を体感してみましょう。
[住所]京都府京都市上京区京都御苑3
[営業時間]9時~17時(最終受付16時20分)※3月・9月は~16時30分(最終受付15時50分)、10月~2月は~16時(最終受付15時20分)
[定休日]月(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)※その他行事等による公開休止日あり
[料金]見学無料
[アクセス]【電車】京都市営地下鉄今出川駅より徒歩5分(見学受付の清所門まで)
「京都御所」の詳細はこちら
京都御所の見学方法は?
京都御所の内部は、事前申し込み不要で通年公開されています。公開休止日は基本的に祝日を除く月曜日ですが、国賓による使用をはじめ行事などでも休止となる場合があるため、事前に宮内庁HPなどでチェックしてから訪れましょう。
また通常は職員による案内ツアー(事前申し込み不要・料金無料)も実施されていますが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間は開催を見合わせています。
内部観覧を希望する場合は、まずは京都御苑の北東部にある京都御所・清所門へ。ここで手荷物検査を受けたのち、内部観覧へと進みます。敷地内の建物の改修状況などにより、公開順路は決められていますのでご注意ください。
※2022年3月までは清涼殿の改修工事が行われており、順路が一部変更になっています。
京都御所の見どころpart1
まずは京都御所の玄関口を見学!
・御車寄(おくるまよせ)
質実な見た目の宜秋門(ぎしゅうもん)を過ぎると、左手に見えてくるのがこちらの建物。「御車寄」と呼ばれ、昇殿を許された者が正式に参内する際の玄関として使われていました。
・諸大夫の間(しょだいぶのま)
続いて見えてくる「諸大夫の間」は、正式な参内者の控えの間。それぞれの部屋の襖絵から「虎の間」「鶴の間」「桜の間」と名付けられた3室が並び、当時の身分の違いによって異なる部屋に控えたのだとか。
・新御車寄(しんみくるまよせ)
1915(大正4)年に大正天皇の即位礼に際して建てられたもの。時代の変化に即し、馬車や自動車での乗り付けができるように設計が工夫されています。
京都御所の見どころpart2
最も格式の高い正殿「紫宸殿」へ!
・建礼門(けんれいもん)
続いて見えてくるのが京都御所の正門に当たる「建礼門」。切妻屋根、檜皮葺きの四脚門で、天皇陛下および外国の元首など国賓が来訪した際にのみ開かれます。京都三大祭りとして知られる「葵祭」「時代祭」の行列もこの建礼門が出発地点です。
・紫宸殿(ししんでん)
京都御所の中でも最も格式の高い正殿である「紫宸殿」。即位礼などの極めて重要な儀式を執り行うための建物で、高床式の宮殿建築となっています。内部は板敷きの広々とした空間になっていて、高さ約5mの高御座(天皇の御座)と御帳台(皇后の御座)が置かれています。紫宸殿前に植えられた「左近(さこん)の桜」,西に「右近(うこん)の橘」も有名です。
京都御所の見どころpart3
風情たっぷり!回遊式庭園の散策も
・小御所(こごしょ)
寝殿造と書院造の両様式が混合した珍しい建物。おもに将軍・大名といった武家との対面の場として使われていました。1868(慶応3年)に王政復古の大号令が発せられた夜に「小御所会議」が行われた場所としても有名です。
・御池庭(おいけにわ)
小御所の前提で、四季折々に異なる表情を見せる池泉回遊式庭園「御池庭」。江戸初期の建造時には、かの有名な作庭の名人・小堀遠州も関わったとか。対岸の蓬莱島との間には、風情たっぷりの欅橋(けやきばし)が掛けられています。
京都御所の見どころpart4
敷地内最大の「御常御殿」にも注目を!
・御常御殿(おつねごてん)
ルートの最後に見えてくるのが、京都御所内で最も広い建物「御常御殿」。室町時代以降、天皇の日常生活の場として用いられ、内部は15もの部屋に分けられています。
・御内庭(ごないてい)
京都御所内で「御池庭」と並ぶ名庭園がこちら。園内に曲折した遣り水を流し、土橋や石橋を駆使した情緒あふれる空間に。自然豊かな庭の奥にはひっそりと茶室も佇んでいます。
京都御所の見学所要時間って?
京都御所内の公開順路をゆっくりと巡ると、所要時間は40分~50分ほど。各所に設けられた説明文などをじっくり読み込むなら、1時間ほどの所要時間が一般的です。夕方に訪れる場合は、季節ごとに変動する最終退出時間を意識するようにしましょう。
京都御所を観光する際の注意事項は?
自由参観とはいえ、いくつか気を付けておきたいポイントもあります。まずは服装ですが、場内の多くは砂利敷きのため、歩きやすい靴を履いていくのが◎。
また写真撮影は可能ですが、三脚や脚立の使用、業務用の大型カメラの持ち込みなどは禁止されています。訪れる前に、ホームページに掲出された注意事項をチェックしておきましょう。
京都御所と併せて訪れたいスポットは?
このように見所いっぱいの京都御所ですが、周辺にも見逃せない観光スポットがたくさん!時間に余裕があれば、あわせて訪れてみましょう。
・猿ヶ辻
京都御所の内部参観を終えたら、外をぐるっと回って築地塀の北東角へと向かいましょう。北東=鬼門に当たることから、この部分だけ角を欠いた構造に。東向き屋根の蟇股(かえるまた)には、日吉山王社の使いである木彫りの猿が鬼門をしっかりと守っている様を見ることができます。
・京都仙洞御所
時間があれば、京都御苑内にある「もう1つの御所」も見学しましょう。天皇位を退いた上皇の住まいとするため、1630(寛永7)年に造営されました。こちらは事前申込により無料での参観が可能。詳しくは宮内庁のHPをご覧ください。
・京都御苑の名所めぐり
京都御所を囲むように設けられた広大な公園です。南北1300m、東西700mにもおよび、京都市民の憩いの場としても親しまれています。園内の各所には、明治維新によって東京へと移った宮家・公家の建物跡などが点在。
総合案内所を兼ねた「閑院宮邸跡収納展示館」では、京都御苑の自然や歴史についての展示・解説などを見学できます。また公園の西側に位置する「蛤御門(はまぐりごもん)」は、幕末に発生した「蛤御門の変(禁門の変)」の舞台としても有名。「中立売休憩所」にはレストランやお土産ショップも備えています。
【問い合わせ】環境省 京都御苑管理事務所(TEL 075-211-6348)
・京都御苑の桜・紅葉
上記に挙げた「京都御苑」ですが、園内には豊かな自然が整備され、季節ごとに異なる表情も楽しみの1つ。春には公園北東にある「近衞邸跡」にて満開の枝垂桜を、秋には「母と子の森」周辺で一面の紅葉を堪能することができます。
また「蛤御門」の近くには梅林や桃林も広がり、シーズンになるとその枝に可憐で美しい花々を咲かせます。
※掲載の価格は全て税込み価格です。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。ご利用の際には、あらかじめ最新の情報をご確認ください。また、感染拡大の防止に充分ご配慮いただくようお願いいたします。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。
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