さとけんさんの三重県の旅行記

旧東海道を歩く。桑名宿から京都三条大橋まで。一日目は伊勢朝日駅から亀山宿まで。全三部作中その3
- 1日目2017年3月17日(金)
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時刻は12時39分、旧東海道石薬師宿の外れを歩いております。
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時刻は12時40分、鈴鹿市上野町付近の旧東海道筋、道が二手に分かれますが、旧東海道筋は右手の登り坂を行きます。登り坂はすぐに橋となり川を越えます。川を越えたらすぐに左です。
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鈴鹿市上野町付近の旧東海道筋。川を越えたらすぐに左です。写真中央の樹は一里塚の樹です。
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時刻は12時42分、こちらが石薬師の一里塚跡です。町はずれにあって、江戸の昔を想像するに良い雰囲気です。
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石薬師の一里塚にある説明板です。
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石薬師寺の一里塚跡前を通る旧東海道筋はJR関西本線の線路をくぐります。
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鈴鹿市上野町付近の旧東海道筋。JR関西本線の線路をくぐります。くぐって直ぐに右が旧東海道筋のようです。
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JR関西本線をくぐるとこのような道標が建っています。そしてこの風景、いかにも東海道、いかにも旧街道という感じがしました。江戸時代において、宿場町は賑わっていたことでしょうが、宿場町と宿場町との間の街道は、閑散とした寂しい道が続いていたことでしょう。江戸時代の日本の人口は、推定人口ということで諸説あるのですが、だいたい1600年には1300万人、1750年〜1850年ごろは3000万人とのことで、現在の日本は1億2700万人弱ですから、実に4分の1の人口密度でした。現在の旧東海道筋においては、宿場町と宿場町との間の街道筋には大概「自動車の交通量が多い幹線道路」があって寂しさを感じない場所がほとんどですが、人口密度が4分の1の江戸時代、さらに都市部や宿場町への人口の集中などを考慮すると、宿場町間の街道筋の寂しさはかなりのものであっただろうと私は想像します。この写真の場所は見た目は寂しいのですが、国道1号線やJR関西本線などが近くを走っていて、他人の存在を意識させる「音」は覆うべくもありません。
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国道1号線「上野」交差点付近で国道に合流し、しばらく国道沿いを歩きます。上野交差点から1.5kmほど歩くと現れる「庄野町北」交差点で右に曲がって庄野宿へ入って行く予定でしたが、この先道を間違えました。
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時刻は13時14分、おやおや、国道1号線に歩道橋が現れました。ちょっと道を間違えたかなあと気が付き立ち止まって調べてみると「庄野町北」交差点を500mほど行き過ぎて、ここ「庄野」交差点まで来てしまっていました。この歩道橋を渡り庄野宿へ、宿場の真ん中から進入することになります。
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時刻は13時19分、庄野宿の旧街道筋にでました。ちょうど「問屋場跡」という木札がかかっている家屋の前で、その案内板を読んでいると、家屋から住人の方が出てこられて、少しお話をしました。写真は問屋場跡からみた庄野宿の街道筋(京都方面)です。
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時刻は13時21分、問屋場跡から少しだけ江戸側へ進むと庄野宿資料館。問屋場跡の住人の方も勧めてくださったこちらの資料館を見学します。
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庄野宿資料館の建物は江戸時代に油屋を営んでいた旧小林家です。見学は10時〜16時、入場は無料、休館日が月曜日・火曜日と第三水曜日です。館内は基本的に撮影禁止です。館内でトイレをお借りし、見学をしていると係りの方が館内の案内を丁寧にしてくださいました。お宝は「高札」とのこと。天和(てんな)二年・1682年の高札があります。特徴は文字が浮き上がっていることです。高札は木札に墨で文章を書いて高札場に掲げられるのですが、掲げられている期間が長いと、風雨にさらされて木が劣化して来るわけです。ところが、墨に含まれる膠(ニカワ)が保護材となって、文字の部分だけが周りの木よりも減耗しにくいため、文字の部分が浮き上がるとの説明を受けました。まるで彫り上げたように、きれいに文字が浮き上がってくるわけですね。それだけ長い期間、庄野宿の高札場において街道を行きかう江戸の旅人たちを眺めてきた高札、どんな景色をみてきたのであろうかと、興味が膨らみます。
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13時51分、庄野宿資料館をおいとまします。展示物の中には庄野宿の名物とされた焼き米があり、こちらも興味をひかれた展示物でした。焼き米とは江戸時代の携帯保存食で、籾をつけたまま炒ったコメを潰して籾殻を除き、携帯してそのまま食べてもよし、湯で戻して食べても良しという携帯食です。荷を軽くしたい徒歩の旅、ましてや食事を摂ることが難しいような非常時に直面しやすい江戸時代の旅、いろいろな理由で重宝されたことでしょう。ちょっと食べてみたいと私は思いました。親切な資料館の案内をありがとうございました。
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時刻は13時52分、旧東海道庄野宿の道を行きます。
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こちらは庄野宿本陣跡です。
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そしてこちらが高札場跡。さきほど庄野宿資料館でみた芸術的な歴史資料がここに掲げられていました。庄野宿にて。
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そしてこちらは川俣神社。お参りしていきましょう。庄野宿にて。
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庄野宿の川俣神社には立派なスダジイがあります。
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こちらが庄野宿・川俣神社のスダジイです。
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庄野宿・川俣神社の拝殿にお参りします。
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庄野宿の川俣神社の獅子とスダジイ。神社には獅子と狛犬が並んでいて、口を開けているのが獅子で、口を閉じて頭に角のあるのが狛犬と、12月に京都国立博物館でお勉強してまいりました。
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時刻は14時3分、庄野宿を離れ亀山宿へ向けて歩き出しましょう。遠目に見える高架は県道637号線が国道1号線と交差する場所です。
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県道637号線の高架をくぐったあと、国道1号線を横断歩道で左へ渡って国道1号線から左側の旧東海道筋へ入って行きます。ここは「汲川原町」交差点です。
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横断歩道で国道1号線を左へ渡ってさらに左へ入っていくポイントです。右手が国道1号線、汲川原町交差点付近にて。
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鈴鹿市汲川原町付近です。旧東海道筋へ復帰します。
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鈴鹿市汲川原町の旧東海道筋です。穏やかな道が続いています。
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鈴鹿市汲川原町の旧東海道筋に「女人堤防碑」
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鈴鹿市汲川原町の旧東海道筋に「女人堤防碑文」の案内板。
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時刻は14時20分、鈴鹿市中冨田町付近の旧東海道筋。ここの分かれ道は右手を進みます。
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鈴鹿市中冨田町にある川俣神社の鳥居の脇に「中冨田一里塚」の案内板がありました。
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こちらも鈴鹿市中冨田町の川俣神社にある「中冨田一里塚」の案内板です。
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時刻は14時35分、旧東海道筋は鈴鹿市西冨田町にて安楽川にぶち当たります。ここを左へ少し行って安楽川を橋で渡ります。
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鈴鹿市西冨田町付近の旧東海道筋にて。目の前の橋を渡ります。
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旧東海道筋にて、安楽川を橋で渡ります。鈴鹿市西冨田町付近。
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安楽川を橋で渡ってすぐに右手へ曲がります。鈴鹿市和泉町の橋の南詰にて。
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鈴鹿市和泉町付近の旧東海道筋を歩いています。
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時刻は14時47分、鈴鹿市小田町付近の旧東海道筋です。この分かれ道は左手へ下ります。
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時刻は14時47分、分かれ道を左へ下るとすぐに県道641号線に合流します。ここを右へ行ってJR関西本線・井田川駅まで600mほどを道なりに歩きます。
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時刻は14時49分、JR関西本線の踏切を渡ります。鈴鹿市小田町の旧東海道筋にて。
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JR関西本線・井田川駅の案内板です。
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こちらがJR関西本線の井田川駅です。
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井田川駅を過ぎて道なりに旧東海道筋を進みます。
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時刻は15時1分、井田川駅から400mほど旧東海道筋を歩くと国道1号線にぶつかりますので、ここを歩道橋で横断して国道1号線の右手へ入り、すぐに現れる分かれ道を左へ入ります。亀山市川合町付近の旧東海道筋にて。
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国道1号線を横断する歩道橋からの眺め、写真・撮影者の後ろ左右に国道1号線が走ります。写真中央の左へ入る道を進みます。亀山市川合町付近の旧東海道筋にて。
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亀山市川合町付近の旧東海道筋、国道1号線を横断しすぐに左へ入ったところの景色です。
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亀山市川合町付近の旧東海道筋にて、涼川を橋で渡ります。川を渡ったあと、国道1号線・亀山バイパスの高架をくぐります。旧東海道は道なりです。
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時刻は15時11分、亀山市和田町付近の旧東海道筋。まがりくねっていい雰囲気です。
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亀山市和田町の旧東海道筋。この写真の少し手前に和田道標があるのですが、私は見事に見過ごしてしまっております。この和田道標は1690年に建てられた道標です。日永神社にある東海道最古の道標(1656年)とともに古い道標です。
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南下していた亀山市和田町付近の旧東海道筋はこの曲がり角で緩やかに西へ方向を変えます。左手直ぐのところに国道1号線和田交差点があります。
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時刻は15時21分。亀山市和田町の石上寺へ到着です。
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亀山市和田町の石上寺にある石上寺文書の説明板です。
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亀山市和田町の石上寺にて。お地蔵さまにお参りです。
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亀山市和田町の石上寺にて。こちらにもお地蔵様が。
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こちらが石上寺の本堂です。ご本尊もお地蔵様です。
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石上寺から300mほどで和田一里塚跡が現れます。亀山市和田町にて。
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昭和59年の道路拡張工事までは塚の一部が残っていたそうです。亀山市和田町の和田一里塚にて。
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亀山市和田町の和田一里塚の景色。
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旧東海道筋は栄町交差点で国道306号線と直角に交わります。以後、この道は巡見街道と名前がついているようです。
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時刻は15時50分、旧東海道筋である巡見街道を進むとやがて県道566号線と合流します。写真は亀山市東町2丁目付近の合流地点です。
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亀山市東町付近の、旧東海道筋である県道566号線の景色です。アーケード商店街が続きます。
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亀山宿の県道566号線を進むと「樋口本陣跡」が現れました。亀山市東町1丁目付近にて。
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時刻は15時56分、この「江ヶ室交番前」交差点で旧東海道筋は県道566号線から左折して分かれます。
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江ヶ室交番前交差点を左折して続く亀山宿・旧東海道筋。
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江ヶ室交番前交差点を左折して続く亀山宿・旧東海道筋にて。道の曲がり具合や建物の雰囲気など、旧東海道の宿場町の面影が残っています。
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時刻は15時59分、亀山宿の遍照寺へ到着です。
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亀山宿の遍照寺の本堂です。旧亀山城二の丸御殿玄関を移築したものとのこと。
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亀山宿の遍照寺の本堂脇には梅が咲いていました。
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こちらは亀山宿・遍照寺の境内の石仏群です。
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亀山宿の遍照寺の山門です。亀山宿の東海道筋が高台を通っていることが判ります。遍照寺の境内から続く墓地の敷地は、高台から低地への斜面にあります。
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時刻は16時5分、写真手前から右へつづく旧東海道筋から離れて本日の宿泊場所である亀山第一ホテルへ向かいます。この場所が明日の朝のスタート地点となります。
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16時10分、亀山第一ホテルに到着です。チェックインを済ませて明日の朝の出発が早朝になることを伝えます。
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亀山第一ホテルのシングルルーム。明日の朝は5時半出発になりますので、夕食を食べたあとはすぐに休みます。
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本日の歩数は58,016歩、歩行距離はだいたい44kmでした。
- 2日目2017年3月18日(土)
- 3日目2017年3月19日(日)
- 4日目2017年3月20日(月)
旧東海道を歩く。桑名宿から京都三条大橋まで。一日目は伊勢朝日駅から亀山宿まで。全三部作中その3
1日目の旅ルート
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