チャムンパスさんの神奈川県の旅行記
2020年6月の神奈川県小田原城・箱根一泊一人旅〜塔之沢温泉・元湯環翠楼さんに泊まる〜
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今年4月7日に発令された新型コロナウィルス感染拡大防止のための緊急非常事態宣言も、先月5月25日にようやく全面解除されました。 その間不要不急の旅行を自粛していましたが、旅に行きたいという思いは募っていました。 箱根塔之沢温泉に一度宿泊したいと思っていたお宿があるのですが、都心に近い人気の観光地の高級老舗旅館のため今まで訪問を見送っていました。 今回そのお宿を予約し、6月中旬から下旬を跨ぐ週末に周辺の観光も兼ねて、久しぶりの一泊二日の一人旅に出かけました。
温泉ツウ チャムンパスさん 男性 / 50代
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- 1日目2020年6月20日(土)
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旅の1日目は曇りがちながら晴れていて、雨に降られることなく旅を楽しむことができました。 最寄り駅から東海道線普通電車に乗り、小田原駅で下車し徒歩で小田原城入口の学橋にやって来ました。 電車は自由席グリーン車を利用しましたが、土曜日の午前中でも車内はガラガラでした。 前日に県境を跨ぐ移動が解禁されたばかりですが、この時期の旅行は自家用車を利用される方が多いようです。 箱根は過去に何度も訪問しているのですが、途中の小田原は通過するだけでした。 神奈川県民として一度は小田原城に行こうと思い、今回の旅の最初の訪問先としました。
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城内施設の『NINJA館』はまだ休館を継続していました。
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本丸に行く途中の常盤木橋の架かる本丸堀は花菖蒲園になっています。 ピークを過ぎていたようですが、花菖蒲があちらこちらで咲いていました。
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濠の斜面に植えられた紫陽花は、こらから見頃を迎えようとしていました。
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花菖蒲園を見学してから天守閣に向かいました。 常盤木橋を渡って常磐木門を潜ります。
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常盤木門に併設されている『SAMURAI館』はオープンしていました。
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小田原城本丸に到着しました。 目の前に付櫓を従えた天守閣がどっしりと聳えています。
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入口でコロナ対策の体温チェックを済ませてから天守閣内部に入りました。 入館料は大人510円です。 天守閣は昭和35年に江戸時代の建物を基に鉄筋コンクリートで復興再建されたもので、3層4階建の内部は全フロア資料展示室です。 小田原城の概要や歴史がよくわかります。
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かつてお城の御殿の内部を飾っていた障壁画も復元展示されています。
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天守閣の最上階から小田原市街と相模湾を一望することができます。 当日は晴れていたこともあり、相模湾の彼方に伊豆大島を見ることができました。
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天守閣の見学を終えて階段を降りると、子供向けアトラクションのミニ機関車が家族連れを乗せた客車を引いて走っているのを見かけました。
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小田原城の見学を終えて常磐木門から銅(あかがね)門を通って外に出ることにしました。 訪問当日銅門は二階内部を無料で特別公開していました。 『特別公開』の言葉に惹かれて立ち寄ってみました。
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銅門も天守閣と同様に復元再建されたものです。 二階の内部では門扉の上部の石落としの穴など、防御の仕掛けを見ることができます。 一角に豊臣秀吉の小田原攻めの時の北条方の軍議『小田原評定』をマネキンで再現しているコーナーがありました。 天下統一目前の秀吉の大軍を前に、当時の北条氏政・氏直親子も全滅か全面降伏以外の選択肢はなかったことでしょう。
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箱根へ移動する前に昼食を摂るために、小田原駅東口近くの『うおがし』さんに来店しました。 お店一押しの『あじの生すし』税込1,350円を注文しました。 写真は食べている途中のもので申し訳ありませんが、鯵の握り7貫にお吸い物が付いています。 目の前の相模湾で獲れた新鮮な海の幸を頂けるだけあって、美味しかったです。
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小田原駅から箱根登山鉄道に乗り箱根湯本駅に着きました。 箱根湯本から強羅までの登山鉄道区間は、昨年2019年10月の台風19号の被害で運休していましたが、2020年6月は大雨で流出した線路や鉄橋の復旧が完了し試運転を始めていました。 会社の発表では2020年7月23日(木)に全線で運行を再開するそうです。 再開が待ち遠しいですね。
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箱根湯本は2017年7月以来3年ぶりの訪問です。 普段は商店街を通って旅館や日帰り入浴施設の立ち並ぶ滝通り方面へ向かうのですが、今回は旧東海道周辺をぶらぶらしました。 箱根湯本駅前の早川に架かる橋を渡ります。 早川の河原にあるほたる公園は台風19号の被害で復旧工事中でした。 対岸の湯本富士屋ホテルはこの時まだ休業中でした。
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箱根町役場の向かいにある箱根町立郷土資料館にやって来ました。 入館料は大人300円です。 こじんまりとした館内に有史以前から現代に至るまでの箱根の歴史に関する資料が所狭しと並んでいます。 とりわけ日本有数のリゾート地となった箱根の開発にまつわる資料が多かったです。
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郷土資料館を後にして旧東海道の県道732号線を元箱根・三島方面に向かって歩くと、左手に白山神社の鳥居が立っています。 石段を上って行くと小さな社殿が建っています。 昔は街道を往来する旅人達を静かに見守っていたことでしょう。
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白山神社の近くに早雲寺の山門があります。 門を潜って振り返ると苔むした参道に風情を感じました。
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昨年再建された新しい中門を潜ると、早雲寺の本堂が建っています。 箱根町指定の重要文化財だそうです。 境内は拝観自由ですが本堂の中は観光客向けには非公開です。 訪問当日中門右手の鐘楼と本堂裏手の開山堂が工事中で、静かな境内に工事の音が響いていました。
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墓地の一角に初代早雲から5代氏直までの北条五代の墓があります。
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本堂裏手にある枯山水式庭園は本堂左手の細い通路を通って見学することができます。 北条早雲の息子の幻庵作と伝えられる庭園は緑豊かで、梅雨の始まるこれからの時期雨に濡れた景観はさぞかし趣きがあることでしょう。
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早雲寺を出て次の目的地に向かう途中で営業中の弥坂湯さんの前を通りました。 基本地元の方向けですが観光客も利用できる共同浴場で、入浴料は大人650円と東京の銭湯料金よりも高めです。
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次の目的地の正眼寺は早雲寺から程近いところにあります。 境内の一角に観光客向けの足湯があります。 湯温はぬるめでしたが、歩き疲れた足を休めるのに丁度いいです。
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正眼寺には鎌倉初期の仇討で有名な曽我兄弟に似せた木造の地蔵菩薩2体をお祀りする曽我堂があります。 本堂から墓地を回り込むように造られた石段を上っていくと、小高いところにお堂がひっそりと佇んでいます。 地蔵尊は非公開でお堂の扉は閉まっていましたが、静かにお参りさせて頂きました。
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正眼寺から県道732号線を小田原方面へ少し戻り、弥坂湯近くの弥坂を下っていくと、普段箱根湯本を訪問する時によく通る滝通りに出ます。 箱根湯本駅に向かって歩くと途中にある箱根を代表するおそば屋さんの『はつ花本店』さんは、お店の入口に暖簾を掛けて営業中でした。
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箱根湯本駅前の国道138号線沿いの商店街は、まだ閉めているお店もありましたが、8割方お店を開けて営業されていました。 道を行く観光客も比較的多めで、週末の賑わいが復活しているようでした。 干物で有名な『山安』さんも営業中でしたが、名物の店先の干物試食コーナーは3密対策で自粛されていました。
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揚げたての蒲鉾を販売する『籠屋清次郎』さんも営業中でした。 箱根湯本に来ると必ず立ち寄っていますが、お気に入りのいわし揚げ税込300円を買い求めて店先で頂きました。 小腹を満たすのに丁度いいサイズです。
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箱根湯本駅前のバスターミナルから箱根町港行きの箱根登山バスに乗り上塔ノ沢バス停で下車、本日のお宿の『元湯環翠楼』さんに到着しました。 源泉掛け流しの塔之沢温泉を楽しめる箱根屈指の老舗旅館です。 旅館のある塔之沢温泉は瀟洒な旅館が7軒ほどの、早川沿いの閑静な雰囲気の温泉街です。
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フロントでチェックインの手続を済ませて、客室付きの仲居さんに館内を一通り案内して頂いてから当日泊まる客室に通して頂きました。 お部屋は本館3階の46号室で8畳の客間に3畳の踏込、窓側の2畳の広縁に洗面所とウォシュレット付きトイレを備えた綺麗で落ち着いた雰囲気の和室です。 窓から湯坂山に面した趣きのある中庭を見下ろせます。
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仲居さんに淹れて頂いたお茶とお茶請けのわらび餅で一息つきました。 担当の仲居さんは気さくで親切、とても陽気な方で、先日まで旅館が長期休業されていて、ようやく営業が再開しお仕事が出来ることがなによりも嬉しいと仰っていました。 ただ残念なことに、お仕事中マスクをされたままで最後までお顔を見ることは出来ませんでした。
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客室で暫く休んでからお風呂に入ることにしました。 一旦階段で1階まで降りて、客室から見えた中庭と細い路地を通って最初に露天風呂に行きました。 露天風呂は男女別で朝9時30分までの間利用できますが、夜22時から朝5時までは貸切利用となります。
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露天風呂は早川に面していて、お風呂から早川を眺めることができます。 塔之沢付近は急流のため瀬音も豪快です。
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露天風呂で温泉を楽しんでから本館に戻ると、途中の路地が趣き豊かです。
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大正期に建設された当時からある本館1階の洗面所はレトロな雰囲気です。 床のタイル画もいい感じです。 昔は客室に洗面所がなく、宿泊客は全員ここで顔を洗ったり歯を磨いていたのです。 鏡はここだけでなく館内のあちらこちらに設置されていて、当時の旅館と取引のあった企業やお店が寄贈したもので、鏡面に店名や広告を兼ねた商品名が入っています。 中には現在なくなってしまった会社やお店のものもあり、ノスタルジックです。
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本館2階のラウンジには、過去に環翠楼さんに宿泊した著名人達が書いた書が飾られています。 写真は日本に留学していた中華民国建国の父孫文の書です。
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2階の廊下には幕末の孝明天皇の妹で徳川14代将軍家茂の正室の皇女和宮が、明治初期に湯治で環翠楼さんに宿泊した時に使用された食器類が展示されています。 環翠楼さんは江戸初期の慶長19年(西暦1614年)創業の箱根界隈では最古の現役旅館だそうですが、約400年の歴史の長さだけでなく昔から格式も高かったようです。
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本館建屋の登録有形文化財のプレートも廊下にさりげなく飾られています。
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屋号の環翠楼の名付け親は、この旅館の贔屓客でもあった初代内閣総理大臣の伊藤博文だそうです。 玄関ロビーの一角に屋号を書いた伊藤博文の書が飾られています。
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4階建て木造建築の本館は当然エレベーターはなく、フロア間の移動はもっぱら階段を使います。 いい運動になりました。
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夕食は18時から部屋食で頂きました。 最初に仲居さんが常温または冷たい料理を載せたお膳を運んでこられました。 写真右上から時計回りに、お造り3種盛り、湯葉とサーモンの先付、茄子と帆立昆布締めの酢の物、前菜5種盛りです。
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温かい料理は後から一品ずつ仲居さんが運んでこられました。 写真右側は金目鯛の菜種餡載せ焼き、左側は蟹真薯とアイナメの吸い物です。
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洋皿はお箸で食べられる一口ステーキです。
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煮物は蛸とじゃがいもの小倉煮です。 小豆の入った小倉煮は人生で初めて頂きましたが、甘じょっぱくて女性の方に受けそうなお味でした。
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白身魚の天ぷらが運ばれてきたところで、ご飯を一緒に頂きました。
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止椀の蓴菜の入った赤出しの味噌汁です。
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デザートのメロンとゴールドキゥイで夕食は終わりです。 ボリューム的には少なめでしたが、私には丁度良かったです。 本格的な懐石料理、とても美味しかったです。
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食後は暫く客室でのんびりと寛ぎ夕食のお酒の酔いが醒めたところで、本館1階にある内風呂に行きました。 本館が建てられた時に造られた内風呂は『大正風呂』と呼ばれています。 内風呂は大小あり宿泊当日は通路奥の大浴場が男湯、右手前の小浴場が女湯です。 朝5時に男女入れ替えますが、朝9時30分までの間いつでも利用できます。
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大浴場の造りは洞窟をイメージしたもので、大小の岩で覆われた壁に囲まれています。 浴槽は2ヶ所ありこちらの写真の浴槽は扇型です。 浴室の床のタイル画がレトロな雰囲気です。 右側で穴の半分が隠れていますが、打たせ湯もあります。
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反対側には円型の浴槽があります。 浴槽の底面に花をモチーフにしたタイル画があしらわれています。 塔之沢温泉の泉質は弱アルカリ性の単純泉なので、身体に負担なく何度でも入れます。 お風呂から上がって心地よい気分で客室に戻り、その日は22時頃に就寝しました。
- 2日目2020年6月21日(日)
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夜中の1時頃に目覚め、客室に近い無料の貸切風呂『末広風呂』に行きました。 こちらは朝9時30分までの間、空いていればいつでも利用出来ます。 お風呂の造りは最近改装(新設?)されたらしく、新しい設備です。 写真浴槽の左半分が隠れていますが、スロープになっていて寝湯が出来るようになっています。
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朝6時頃に起床して男女入れ替わった内風呂の小浴場で朝湯を楽しんでから、本館4階の大広間を見学しました。 格子天井と見事な襖絵に囲まれた広いスペースに、年代物の大きな絵画の額や屏風絵が飾られています。
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舞台も背後に松が描かれた板張りの障子があり、旅館とは思えないくらい立派な造りです。 建設当時はお金を惜しまなかったことが窺えます。
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朝食は8時から夕食と同様部屋食で頂きました。 仲居さんが運んでこられたお膳の上に、日本の温泉旅館定番の朝食の料理が並んでいました。 環翠楼さんは夕食に添えられるお品書きを朝食にも出されていて、初めての体験でした。
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地卵で作られた茶碗蒸しを朝から頂けるなんて贅沢です。
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ごはんにお味噌汁、旅館の朝食は美味しくて食が進みます。 ごちそうさまでした。
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チェックアウトの前にもう一度温泉に入ろうと思い、小浴場に行きました。 こちらも大浴場と同様壁面に岩石があしらわれていますが、洞窟風呂というよりもローマ風風呂といった趣きです。 浴室入口正面に大浴場と同じデザインの円型の浴槽があります。
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浴室入口左手には扇型の浴槽があります。 名残惜しむように、最後の塔之沢温泉を楽しみました。
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旅の2日目も前日と同様曇りがちながら晴れていて、快適な旅を続けることができました。 最寄りの上塔ノ沢バス停から箱根登山バスに乗り、芦ノ湖方面に向かいました。 最初の目的地は人気のパワースポット箱根神社です。 第三鳥居から樹齢の長い大きな杉木立に囲まれた参道が続きます。 ひんやりとして夏は気持ちいいと思いました。
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境内の芦ノ湖に面した場所にある『平和の鳥居』は人気のスポットです。 3密対策のため周辺は立入禁止になっていました。
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参道途中の第四鳥居の右手にある手水舎も閉鎖されていました。
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石段を上り本殿に到着しました。 当日は県外移動制限の解除を受けて、参拝客は比較的多めでした。 全世界のコロナ感染拡大の問題が早く終息するよう、静かに祈りを捧げました。
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箱根神社の本殿でお参りを済ませてから、右隣の九頭龍神社新宮に両参りしました。 九頭龍神社の本宮は箱根神社から離れた芦ノ湖畔にありますが、遊覧船は立ち寄らず陸上から行くにも不便なところにあります。
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箱根神社の参拝を終えて駐車場そばにある『お休み処権現からめもち』さんに来店しました。 お店名物の四色もちとアイスコーヒー税込1,050円を注文しました。 四色もちの中身は写真左からつぶあん・あべかわ・ごま・磯辺です。 搗き立てのように柔らかいお餅でした。 屋外にもテーブルが設けられていて、時節柄そちらは満席でした。
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駐車場近くの宝物殿はまだ閉鎖中でした。
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箱根神社を後にして次に訪れたのは元箱根港近くにある成川美術館です。 小高いところに建っていて、入口の門からエスカレーターを使って玄関に行きます。
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成川美術館は日本画を収集・展示するミュージアムです。 来館当日は現役の方を含む3人の作家の個展と、美術館収蔵の著名な作家の作品展が企画展として開催されていました。 1階の展望室から箱根の山々と芦ノ湖の雄大な景色を眺めることができます。 美術館前の元箱根港桟橋から箱根海賊船が出航するところを撮影しました。
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成川美術館を出て近くの『深生そば』さんに来店し、鴨せいろ大盛税込1,550円を頂きました。 店内は適度な混み具合で、待たされることもなく席に案内して頂きました。
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深生そばさんで昼食を済ませてから、元箱根港バス停から箱根登山バスに乗車、恩賜箱根公園にやって来ました。 駐車場前の公園中央門から園内に入りました。
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小高い山の公園の頂上付近は中央広場になっています。 広場から芦ノ湖と箱根外輪山の山並みが一望できました。 ただ残念なことに富士山を望むことはできませんでした。
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恩賜箱根公園は戦前皇室の離宮があった所で、戦後宮内庁から神奈川県に譲渡されたそうです。 中央広場にあるかつて離宮に建っていた洋館を模した展望館の1階に、公園の歴史を紹介する展示室があります。
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展望館2階のテラスからの眺めも素晴らしいです。
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恩賜箱根公園を後にして次の目的地の箱根関所に向かいました。 整備された旧東海道の切り通しを進みます。
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箱根関所を通る前に手前の江戸口御門の近くにある『御番所茶屋』さんに立ち寄り、お茶屋セット税込570円を頂いて一休みしました。 串団子2本とわらび餅4個、口直しのお漬物に緑茶が付いています。
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御番所茶屋さんからも芦ノ湖を眺められます。 晴れた日に屋外のテーブルで頂くといいですよ。
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御番所茶屋で休憩してからいよいよ関所に入ります。
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箱根関所は2004年から2007年にかけて復元されたものです。 関所の敷地内には番所などの建物がありますが、建物内部の見学は近くの資料館の入館料とあわせて大人500円必要です。 敷地内の建物の撮影だけしてそのまま通過しました。 通過するだけなら無料です。
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箱根町港近くの箱根駅伝ミュージアムに寄ってみましたか、こちらも休館中でした。 まだ至る所で休館している所が多かったです。
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ミュージアムの近くに正月の風物詩の箱根駅伝の往路のゴール、復路のスタート地点に石柱が立っています。 箱根駅伝では毎年記録更新やドラマチックな名勝負がありますが、来年は予定通り開催されるのでしょうか。
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箱根町港の桟橋付近では貸しボートに乗る観光客を見かけました。 普段の週末の賑わいが少しずつ戻っているようでした。
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箱根湯本駅に戻る前にもう一ヶ所、恩賜箱根公園の駐車場前から元箱根の間に残っている旧東海道杉並木を訪れました。 江戸初期に街道の両側に植えられた杉が大木に成長しています。 かつて街道を行く旅人達を風雨から守ってきた杉並木は、今も日差しを遮り夏は涼しいです。
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元箱根港バス停から箱根登山バスて箱根湯本駅に戻り、営業を再開された国道138号線沿いの和菓子舗『ちもと』さんに来店して、名物の『湯もち』をお土産として買い求めました。 柚子風味の柔らかな白い求肥に小さなサイコロ状の羊羹を早川の岩に見立てて練り込んだ湯もちは上品な味わいです。
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旅の最後に立ち寄り湯と思い、国道138号線沿いの観光客向けの日帰り入浴施設『和泉』さんを訪問しました。 入館料は大人1,250円です。 当日観光客や練習帰りの自転車ロードレースチームの利用で館内は比較的混雑していましたが、浴室では塩素消毒なしの掛け流しの箱根湯本温泉を楽しむことが出来ました。 和泉さんの温泉は箱根湯本で最古の源泉『惣湯』を引いているそうです。 時節柄スタッフの方達が頻繁に館内の消毒や浴室の清掃をされているのが印象的でした。
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和泉さんで温泉を楽しんでから、箱根湯本の湯葉丼の有名店『直吉』さんで夕食を頂きました。 このお店は箱根界隈では超人気店で、週末のお昼時は行列が出来るくらいですが、夕方の終業時間近くだったので、直ぐに席に着くことが出来ました。 写真は湯葉丼に湯葉刺し、ざる豆腐の付いた湯葉丼・湯葉刺しセット税込1,700円です。 あつあつの土鍋の具をご飯にかけて頂くと美味しいです。 以前来店した時より卓の数を減らされていて、卓の間にアクリル板の衝立を置くなどして、コロナ対策はバッチリですが、これからの週末の混雑は激しくなりそうな予感がしました。 この後、箱根湯本駅から箱根登山鉄道とJR東海道線を乗り継いで家路につきました。
2020年6月の神奈川県小田原城・箱根一泊一人旅〜塔之沢温泉・元湯環翠楼さんに泊まる〜
1日目の旅ルート
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